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![まとめた髪を、ほどいた夜だった [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_d0a1ff0fa4784beda58daf63556aec8e~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_d0a1ff0fa4784beda58daf63556aec8e~mv2.webp)
![まとめた髪を、ほどいた夜だった [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_d0a1ff0fa4784beda58daf63556aec8e~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_d0a1ff0fa4784beda58daf63556aec8e~mv2.webp)
まとめた髪を、ほどいた夜だった [第1話/全4話]
【第1話】 コーヒーが来るより先に クアラルンプールの7時台は、すでに暑い。 ホテルの扉を出た瞬間から、空気の密度が変わる。 湿気と熱と、どこか植物の甘みを含んだ風。 初めてKLに来たのは10年以上前で、それからも仕事で何度か足を運んだ。 この空気に飽きたことは、一度もない。 フォーシーズンズ・クアラルンプールは、ツインタワーの足元に建っている。 ロビーの吹き抜けが高く、KLCC公園の緑が窓から見える。 ここを使うようになったのはKL支社のパートナーに紹介されてからで、それ以来、KL出張のたびに同じホテルを指定している。 慣れた場所で過ごす方が、余計なことに気を取られなくていい。 最初の打ち合わせは11時からだった。 午前中に3時間ある。 Feeka Coffee Roastersに向かったのは、KLCCからGrabで5分という理由だけだ。 ブキ・ビンタンのJalan Mesuiに店を構える、スペシャルティコーヒーを軸にしたカフェで、駐在員やクリエイター系の地元客に支持されている。 ラップトップを開いて黙々と仕事をする人間が多く、観光客の流れとは

GENPASS 編集 三好
4月24日
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_cb46551c781e436c8d814eaa77730893~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_cb46551c781e436c8d814eaa77730893~mv2.webp)
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_cb46551c781e436c8d814eaa77730893~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_cb46551c781e436c8d814eaa77730893~mv2.webp)
年に4回、彼女はソウルを選ぶ [最終話]
第4話「年に4回、彼女はソウルを選ぶ」 商談は、まとまった。 3日目の午後に、韓国側のパートナーとの合意が出た。 数字は向こうのペースに合わせた。 それがソウルのやり方だ。 押しすぎると引く。引きすぎると押してくる。 どこかで呼吸が合う瞬間がある。 そこを見逃さなければ、たいていうまくいく。 山田に報告を入れると「あとは詰めるだけです」と返ってきた。信頼できる部下がいると、出張の後半が楽になる。 帰国の便は翌日の昼だった。その夜、カナからLINEが来た。「仕入れ終わりました」とだけ書いてあった。 「うまくいきましたか」 「思ったよりいいものが見つかって」 「良かったです」 「明日帰りますか」 「昼の便で」 しばらくして「私は夜です」とメッセージが来た。 それ以上は来なかった。 俺も送らなかった。それで十分だった。 帰国した。 成田に着いて、電車に乗った。東京の湿度が肌に戻ってきた。 バンコクとは違う種類の密度がある。 ソウルの空気は乾いていて、それに慣れた体が、東京の空気を少し重く感じた。 窓の外に東京の景色が流れていた。 看板の密度、電線の本数

GENPASS 編集 三好
4月20日
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_9e62372625fe4f848bbcc8d1e0dd1783~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_9e62372625fe4f848bbcc8d1e0dd1783~mv2.webp)
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_9e62372625fe4f848bbcc8d1e0dd1783~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_9e62372625fe4f848bbcc8d1e0dd1783~mv2.webp)
年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第3話]
第3話「장프리고の後」 장프리고(ジャンプリゴ)は、홍대(弘大)の路地を入ったところにある。 フランス語でfrigoは「冷蔵庫」を意味する。 その名の通り、コールドサーブにこだわったカクテルバーだ。 カウンターに8席。グラスが常に冷えていて、提供されるとき結露が出ない。 素材の温度管理を丁寧に行う、その仕事ぶりが空気に出ていた。 店内の光の入れ方が抑えめで、カウンターの上だけが明るかった。バーテンダーが二人、ほとんど話さずに動いていた。 俺はネグローニを頼んだ。18,000ウォン。 カンパリの苦みが、食後の胃に馴染んだ。鶏の出汁の余韻に、ジンの香りが重なった。 悪くない組み合わせだった。 カナは서울의 밤(ソウルの夜)というシグネチャーカクテルを選んだ。 韓国の焼酎ベースに、清酒と유자(ゆず)を合わせたもの。17,000ウォン。 透明に近い液体が、グラスの中で静かに輝いていた。一口飲んで、柔らかい顔をした。何も言わなかった。それでよかった。 「ネイル、自分でもするんですか」 カナが手を差し出した。 整った爪だった。 細い指の先に、ごく薄いベージュ

GENPASS 編集 三好
4月19日
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_2ceb61fda1454ac5803d9f0d710e41bc~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_2ceb61fda1454ac5803d9f0d710e41bc~mv2.webp)
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_2ceb61fda1454ac5803d9f0d710e41bc~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_2ceb61fda1454ac5803d9f0d710e41bc~mv2.webp)
年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第2話]
第2話「火の調整」 朝食のとき、女は名前を言わなかった。 俺も名乗らなかった。でも帰り際にLINEを交換した。 彼女の方から「また来るかもしれないので」と言った。 俺は「またソウォンに来るかもしれないので」と返した。 カナ、と名前だけ教えてくれた。28歳。 東京でネイルサロンを一人でやっている。 ソウルに年4回来る。朝食の店に一人で入って、常連のスタッフと短い韓国語で話せる女だった。 午後の商談は2時間で終わった。 韓国側の担当者は話が早い。 数字をそのまま叩いてくる。 東南アジアの取引先とはテンポが違う。 ソウルの仕事は、直球が多い。 それが好きだ。夜、連絡を送った。「夜飯、どうですか」の一文だけ。 「どこですか」とすぐに返ってきた。 陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ(진옥화할매원조닭한마리)。 종로区(鍾路区)수표동(水標洞)にある、創業数十年を超える鶏鍋の老舗だ。 地元の常連が多い。 観光客が来るようになったのは比較的最近だが、店の空気はまだ変わっていない。 カウンターで注文して、鍋が来たら自分で火を調整する。 닭한마리(ダッカンマリ)。丸鶏一

GENPASS 編集 三好
4月18日
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_dd5c238c45074bf6b2ad885daf86761b~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_dd5c238c45074bf6b2ad885daf86761b~mv2.webp)
![年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_dd5c238c45074bf6b2ad885daf86761b~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_dd5c238c45074bf6b2ad885daf86761b~mv2.webp)
年に4回、彼女はソウルを選ぶ [第1話/全4話]
第1話「瑞源の朝」 ソウルに来るのは、3回目だった。 Four Seasons Hotel Seoul。光化門のすぐ近くに建つ、このホテルにしてから出張の動き方が変わった。 ロビーの天井が高く、韓国の古建築をモチーフにしたデザインが落ち着いている。 朝に窓から景福宮の屋根が見える。東京のビジネスホテルとは、その点だけが根本的に違う。 宮殿が見える部屋で商談の資料を開く。 その感覚が、俺は嫌いじゃない。 仕事の場所として使っているのに、どこか旅の気分が抜けない。 それがソウルという街の質だと思っている。 仕事は昨日から始まっていた。 韓国側の取引先との打ち合わせが一日続いて、今日の午前中は間がある。 午後2時にアポが入っていたが、朝は空いていた。 同僚から教えてもらった店に行ってみることにした。 「ソウルに来たら絶対行け、でも場所はわかりにくい」という話だった。 そういう説明で薦めてくる人間の店は、たいていハズれない。 종로구(鍾路区)の路地を少し入ったところにある、瑞源(ソウォン)という食堂だ。 看板が小さい。 知らなければ通り過ぎる。...

GENPASS 編集 三好
4月17日


shinjuku fitness centre ジョージタウン
ジョージタウン。マレーシア、ペナン島。ユネスコ世界遺産。 植民地時代のコロニアル建築が並んで、壁にはストリートアートが描かれて 老舗の食堂が立ち並んで、観光客がみんなカメラを向けている。 文化的な街だ。由緒ある街だ。 昼のJalan Penangは、いつも通り暑くて、いつも通り何も起きない。 こんなジョージタウンにも、お国柄廃業に置屋は追い込まれているが、 隠れてやっている置屋がまだあるようなので、情報の店の近くにあるHotel Malaysiaに拠点を置く。 場所 Hotel Malaysia Hotel MalaysiaからJalan Penang通りを入っていくと、すぐに右側にFoot & Shoulder Reflexology centreというマッサージ店が見えてくる。 このあたりだという情報だったので、さっそくこのマッサージ店に入店してみる。 名前が正直すぎる。 足と肩のリフレクソロジー。以上。 ただ、そういう正直すぎる名前の店ほど、裏がある場合がある。 「スペシャルマッサージありますか?」 「ないです」 笑顔で即答だった。清潔な笑

GENPASS 編集 伊達
4月16日


김실력포차 梨泰院(ソウル)
嫌われて、惚れられて、潰れた。梨泰院ポチャ一人飲み体験記 梨泰院クラスを見てから、ずっとこの街に来たかった。 パク・セロイが夜の梨泰院でのし上がっていくあのドラマだ。 男が一人で夜の街に立って、何かを掴み取ろうとする姿に、なんか刺さった。 ソウルに行く機会ができた。 行き先はもう決まっていた。 梨泰院。夜のポチャ。一人で飲みに行く。 パク・セロイは梨泰院で伝説を作った。 俺も何か持って帰りたい。 伝説とは言わないまでも、せめていい夜を。 今回入ったのは、김실력포차(キムシルリョクポチャ)。 梨泰院駅2番出口を出てすぐ。迷うことはない。 「김실력」は、直訳すると「キムの実力」。 ポチャで実力を試されるのはこっちだとは、この時はまだ知らない。 場所 誰も助けてくれない 日本の相席屋は、店員がマッチングしてくれる。 席に座ってれば相手が来る。 なんなら飲み物まで出してくれる。 優しい。実に優しい。 韓国のポチャは違う。 テーブルにタブレット端末がある。メニューを選んで注文するやつだ。 気になる相手がいたら? 自分の足で歩いて、自分の口で話しかけるしかな

GENPASS 匿名協力記者
4月15日


フードコート置屋 クアラルンプール
クアラルンプールで、 とあるフードコートでメシ以外に「春」を売っている といううわさを聞き場所を探していた。 大通りを外れ、暑さで思考が止まりかけた頃 民家のようなところで急に、ちょうどいい感じのローカルフードコートを見つけた。 木のテーブルに、白いプラスチックの椅子。 天井はトタン屋根で、大きなファンがゆっくり回っている。 どこにでもある、あの感じ。 とりあえず中に入って座って、飲み物でも飲みながらスマホで捜索しようと考えていた。 場所 このあたりだったかと思う 椅子に座って、一息ついていたら数人の女の子がこっちを見ている。 フードコート内は何やら地元のカラオケ大会みたいなのが始まっている。 そして、注文でも取りに来るかのように女の子が近づいてくる。 近い。距離が近い。 東南アジア特有の、あの“パーソナルスペースを無視してくる距離”。 ベトナム語っぽい言葉と、インドネシア語っぽい言葉で話しかけてくる。 英語も混ざるけど、正直ほぼ分からない。 よくわからないので、女の子の顔を見ていると 向こうもこっちを見ている。いや、見すぎだろ。...

GENPASS 編集 八田
4月14日


韓国CROWN(クラウン)でのアバンチュール 旅費を出しても惜しくはないハードな思い出作り!
日本から二時間半ほど。手軽な海外旅行と言えばやっぱ韓国だろう。 韓国へは4度目だ。妻がいたので風俗は抜き。 今回は、妻が実家に帰ったのをいいことにして、仕事をさっさと終えて夜、ムササビのように瞬間移動。 若さが瞬間よみがえるっ。 ちょいと仮眠を取れば、そこは既に韓国ぅ♪ 韓国まで来れば充分アバンチュールな体験ができると信じて疑わない。情報も100年前から収集済みだっ。 今宵はCROWN(クラウン) 今宵は CROWN(クラウン) というお店にお世話になる。 場所 707-16 Yeoksam dong Gangnamgu Seoul やっぱ、韓国最高っ!そこは、3pだか4pだかわからんゴチャゴチャの世界だ。 韓国按摩はちょっと特殊。特殊体験をしたいと思えば、こヤツラみんな、ここへ来るがよい! 旅費を出しても、惜しくはない体験だ。 韓国は、日本語が話せる店員が多い。 だから不安なく風俗と向き合うことができる。 CROWN(クラウン)も、日本語話せる受付がいることを情報収集済みである。 と、思いきや……。 いた受付の女は喋れず……。...

GENPASS 匿名協力記者
4月9日


Pioneer ヤンゴンインターナショナルホテル
ヤンゴンの夜って、たまに男を雑にその気にさせる。 いや、雑というか、 こっちが勝手に都合よく解釈し始める余白が多い のだ。 しかも場所は ヤンゴンインターナショナルホテルのPioneer 。名前がもう強い。 Pioneer。開拓者。 つまり、今夜このフロアで何かを切り開くのは俺だ、みたいな気分になる。 こういう時の男は本当に安い。 場所 330 Ahlone Rd, Yangon, ミャンマー まずは、エントランスで 40,000MMK 払い、ビール1杯付き。ハイネケンかタイガーを選べる時点で、もう少し勝った気になるのが悲しい。 ハイネケンを選んで中へ入ると、まず音がでかい。 重低音が腹に来る。 フロアが揺れている。 いや、正確には 客の振動で床まで動いている。 もはやクラブというより、 欲望と低音でできた地殻変動 である。 真ん中にはDJブース。 その周りで何人もの女性ダンサーが踊っている。 みんなスタイルがいい。 広いフロアに人・人・人。 2階もあるみたいだ。 見た瞬間、俺の中の勘違いメーターは一気に振り切れた。 今日は勝てる。 根拠? ない

GENPASS 編集 八田
4月8日


Fashion Hotel ジャカルタ
ジャカルタって街は、昼間はただの大都会なのに、夜になると急に 「お前も少しは都会の男っぽい顔をしてみろよ」 みたいな圧をかけてくる。 「お前は今日、何者になるつもりだ?」と問いかけてくる。 もちろん俺の答えは決まっている。 今夜だけは、余裕ある男。 そう思って向かったのが、 Fashion Hotel 。 こっちは別に普段からそんな洒落た男じゃないのに、 ホテル名にFashionとついているだけで、勝手に背筋が伸びる。 人間は本当に単純だ。 場所 Jl. Gn. Sahari 12 No.2A, RT.16/RW.3, Gn. Sahari Utara, Kecamatan Sawah Besar, Kota Jakarta Pusat, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 10720 インドネシア 目当ては6階のスパ。 聞けば半屋外みたいな作りで、空間もかなりいいらしい。 実際に上がってみると、これがまた腹立つほど雰囲気がいい。 ジャカルタの空を切り取ったみたいな開けた感じ。 水気を含んだ夜風。街の灯り。妙に整った空間。

GENPASS 編集 八田
4月2日


ブラジル・サンパウロの熱い夜 ボアッチScandallo Lounge
ブラジルでも熱い体験をしたいと思い、オレは、サンパウロまで来た。 初サンパウロ体験。一日を何となく過ごし、夕刻、ホテルに戻り、眠りに落ちた。 サンパウロは非常に蒸し暑く、熱気が肌にまとわりついてくる。いささか肌に重さを感じ疲れたんだろうか、オレは、普段もあまりすることのない熟睡をしてしまった……。 いかん。このままでは、ブラジルでの大人の体験をやり過ごしてしまうところだった。オレは、慌てて白いシャツを素肌に着て、ミントキャンディーをポケットに押し込み飛び出して行った。 いざ、ボアッチScandallo Loungeへ 目指すは、情熱的女たちが屯するボアッチだ。リサーチした結果決めたScandallo Loungeである。 場所はココ ボアッチとは、日本で言えばナイトクラブのようなもの。ブラジルで世遊びができるスポットのことだ。 夜遊びと言ってもいろいろタイプがあるが。オレが求めているのは、日本でもできない熱い熱いセクシャルな体験である。 サンパウロはこんなオレを、両手をあげて歓迎してくれるのだろうか……。 ...

GENPASS 匿名協力記者
4月1日


VIPマッサージSAKURA ダナン
ダナンの夜って、昼の爽やかさを知っているぶんだけタチが悪い。 昼は海がきれいで、飯もうまくて、街の空気もどこか軽い。 なのに夜になると急に、 「ここまで来たなら、ちょっとくらい夢を見てもいいだろ?」 みたいな顔でこちらを誘惑してくる。 で、その夜の誘惑にきっちり負けて入ったのが、VIPマッサージSAKURA。 特に“VIP”の文字。 この世の男はだいたい、VIPと限定と先着順に弱い。 場所 169 Nguyễn Văn Thoại, An Hải Đông, An Hải, Đà Nẵng 550000 ベトナム 入店してマッサージメニューを見る。結構コースがある。 まず逃したくないのは「ヌルマッサージ」 ローション好きの俺としては見逃せない。 問題はここ、1人だけじゃなく2人とイク豪華なコースがある。 ま、簡単に言うと3Pなんだが、こういう時の男の思考なんて本当に単純だ。 「せっかくだし」 「ここで日和ったら負け」 「ダナンまで来てケチる意味ある?」 だいたいこの三段論法で財布が開く。 何に負けるのかは知らない。 でも男はいつだって、存在しない

GENPASS 編集 八田
3月31日
![たぶん、そういうことだと思っている [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_8e289665467143bdb8ad3f7c0e08712c~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_8e289665467143bdb8ad3f7c0e08712c~mv2.webp)
![たぶん、そういうことだと思っている [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_8e289665467143bdb8ad3f7c0e08712c~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_8e289665467143bdb8ad3f7c0e08712c~mv2.webp)
たぶん、そういうことだと思っている [最終話]
【第4話】4回目は来なかった ホテルの部屋を出る前に、アオイが言った。 「Mさんって、こういうこと慣れてますよね」 俺は少し笑って、「そうでもない」と答えた。 「絶対嘘だ」 彼女も笑った。えくぼが出た。 「楽しかった」 アオイがドアノブに手をかけながら言った。過去形だった。 その過去形が、少し刺さった。現在進行形じゃない。もう終わったこととして、きちんと括っている。23か24の女が、そういう括り方をする。俺より大人かもしれないと思った瞬間だった。 「俺も」 それだけ返した。 ドアが閉まった。 部屋に一人残って、俺はまた天井を見た。シーツにまだアオイの匂いが残っていた。さっきまでいた人間の気配というのは、消えるのに少し時間がかかる。 シャワーを浴びて、スーツに着替えた。コーヒーを頼んで、資料を開いた。11時からの打ち合わせに向けて、頭を切り替えた。 切り替えられた。 これが出張の現実だ。仕事で来ている。仕事に戻る。それだけのことだ。感傷を引きずるほど、俺は若くない。そう思いながら、シーツを一度だけ見た。 それだけだ。 帰国してから、アオイとは3回会

GENPASS 編集 三好
3月30日
![たぶん、そういうことだと思っている [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_02ec6b553f9c4fc783495b3deafd58e5~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_02ec6b553f9c4fc783495b3deafd58e5~mv2.webp)
![たぶん、そういうことだと思っている [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_02ec6b553f9c4fc783495b3deafd58e5~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_02ec6b553f9c4fc783495b3deafd58e5~mv2.webp)
たぶん、そういうことだと思っている [第3話]
【第3話】知らない場所の夜 ホテルの部屋に入ると、アオイは窓の外を見た。 夜景が広がっていた。川と、橋と、向こう岸のネオン。悪くない景色だった。俺はミニバーから水を二本取り出して、一本をアオイに渡した。 「ありがとう」 小さな声だった。 アオイはまだ窓の外を見ていた。俺は少し離れた位置に立って、同じ景色を眺めた。隣に立つでもなく、後ろに立つでもなく。この距離感が大事だ。詰めすぎると女は身構える。離れすぎると流れが冷める。 「景色、好きですか」 「うん。こういうの好き」 「どういうの」 「知らない場所の夜、みたいな」 それは少し詩的な言い方だと思った。村上春樹を読んでいた女の言葉らしい、とも思った。俺はアオイの横顔を見た。窓の明かりが横から当たって、鎖骨のあたりに小さな影ができていた。首筋が白い。 俺はゆっくりと隣に立った。 アオイは動かなかった。逃げなかった、ということだ。俺たちはしばらく、同じ夜景を黙って見ていた。肩が触れるか触れないかの距離にある。 「緊張してる?」 「・・・してない」 「嘘だ」 「・・・してる」 正直に言えた。それで十分だっ

GENPASS 編集 三好
3月29日
![たぶん、そういうことだと思っている [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_78475c21d8624ad984c401cb56cad26b~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_78475c21d8624ad984c401cb56cad26b~mv2.webp)
![たぶん、そういうことだと思っている [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_78475c21d8624ad984c401cb56cad26b~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_78475c21d8624ad984c401cb56cad26b~mv2.webp)
たぶん、そういうことだと思っている [第2話]
【第2話】現地、夜の前 現地に着いたのは午後3時過ぎだった。 空港を出た瞬間、熱気と排気ガスと、どこか甘ったるい屋台の匂いが混ざった空気が顔に当たった。この感覚は何年経っても慣れない。悪くはない。むしろ、これを嗅ぐたびに「来た」という気分になる。 アオイとは空港で別れた。 「じゃあ、夜に」 それだけ言って、俺は迎えの車に乗った。アオイはタクシー乗り場の方へ歩いていった。セミロングの黒髪が人混みの中に消えるのを、バックミラー越しに一瞬だけ見た。 仕事が入っている。当然だ。これは出張だ。 ホテルにチェックインして、シャワーを浴びて、スーツに着替えた。取引先との打ち合わせは4時から2時間。その後、軽く会食が入っている。終わるのは9時過ぎになる見込みだった。 アオイに連絡を入れた。 「9時半に終わる。遅くなるけど大丈夫ですか」 既読がついた。返信まで8分かかった。 「大丈夫です」 その3文字を見て、俺は少し笑った。 打ち合わせに入ると、頭は完全に仕事に切り替わった。これは意識してそうしているわけじゃない。長年の出張で、脳がそういう構造になっているんだと思

GENPASS 編集 三好
3月28日
![たぶん、そういうことだと思っている [第1話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_f9ddc208a2b84358bf01b719dd6a42dc~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_f9ddc208a2b84358bf01b719dd6a42dc~mv2.webp)
![たぶん、そういうことだと思っている [第1話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_f9ddc208a2b84358bf01b719dd6a42dc~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_f9ddc208a2b84358bf01b719dd6a42dc~mv2.webp)
たぶん、そういうことだと思っている [第1話]
【第1話】隣の気配 搭乗してシートに腰を落とした瞬間、気配がした。 通路側に座った俺の左、窓際に女が滑り込んできた。 セミロングの黒髪。白いブラウス。158センチ前後、体重は40台後半といったところか。 顔は整っている。化粧は薄め。いわゆる「作った美人」じゃない。素のまま可愛い、という種類の女だった。 年齢は23か24。せいぜい25。 俺は視線を戻してスマホの資料に目を落とした。動かない。これが鉄則だ。 出張は慣れている。4大商社の自動車部門に入って15年近く、アジア・欧州を行き来し続けてきた。たいていは部下の山田を連れていく。奴がいると雑務を任せられて楽なのだが、今回は別件で飛ばせた。久しぶりの一人出張だった。 一人の出張は嫌いじゃない。誰の目も気にしなくていい。空港のラウンジでコーヒーを一杯飲んで、資料を眺めて、搭乗する。それだけの時間が、妙に好きだった。日常の重力から少しだけ解き放たれる感覚がある。 機内が動き始めた頃、隣の女がシートベルトの金具を探してもたついていた。 俺は何も言わなかった。 手伝うのは簡単だ。でも簡単すぎる動きは、薄い。

GENPASS 編集 三好
3月27日


My Place ジャカルタ
ジャカルタの夜って、「大人の余裕」みたいな顔をしたくなる。 いや、ただただ昨日は飲みすぎて本番プレイをする体力がないだけだ…。 渋く行こう。落ち着いて遊ぼう。今日は騒がず、派手に転ばず、 スマートに毒素を抜いて帰ろう。 そういうことを考えている時点で、だいたい転ぶ。 この日もそうだった。 向かったのは My Place 。 名前だけ聞くと、「君の場所だよ」みたいな響きで優しい。 だが、そういう名前の店ほど信用してはいけない。 本当に俺の場所なら、 こんなにドキがムネムネしない。寒。 場所 Grand Wijaya Center Blok H No. 1-4, Jalan Wijaya II, Kebayoran Baru, RT.5/RW.1, Pulo, Kec. Kby. Baru, Kota Jakarta Selatan, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 12210 インドネシア この店、韓国系チェーンのスパで、プールがあって、サウナがあって、垢すりまである。 ここだけ聞くと、完全に健全な話だ。...

GENPASS 編集 八田
3月26日


クラブ エンペラー ヤンゴン
ヤンゴンの夜は、どこか静かだ。 パタヤみたいに「ほら来いよ」と腕を引っ張ってもこない。 なのに、気づけばこっちが勝手に前のめりになっている。 理由は簡単だ。 「ヤンゴンはかわいい子が多い」 この噂を聞いた男の脳みそなんて、だいたいそこで半分終わる。 場所 Q5G3+46V, Shwedagon Pagoda Rd, Yangon, ミャンマー (ビルマ) 俺もそうだった。 ホテルを出る頃には、もう頭の中で勝手に期待値が膨らんでいた。 今日はヤンゴンの夜を見に行くんじゃない。 答え合わせ に行くのである。 そして俺は、その答えを求めて クラブ エンペラー へ向かった。 店名がもう強い。エンペラー。皇帝。名前だけで、こっちを王様気分にさせてくる。 まだ何も始まっていないのに、すでに脳内ではマントを羽織っている。 男って本当に安い。 営業時間は19時から23時くらい。 入場料は20,000MMK。 夜の店としては「よし、まずは見てみるか」で払える金額だ。 だが、店のスタッフから悪魔のささやき。 「VIPのほうが優先的に 女の子を紹介できますよ」...

GENPASS 編集 八田
3月25日


Dollhouse Bar アンヘレス
アンヘレスの夜って、毎回「今日は冷静に行こう」と思ってホテルを出るくせに、10分後にはその決意が紙みたいに薄くなっている。 俺の理性、毎回コンビニのレシートくらいの耐久力しかない。 そして何年か前のその夜、俺は、 Dollhouse Bar とかいう名前の店に吸い込まれていった。 場所 109 Raymond St, Balibago, Angeles, 2009 Pampanga, フィリピン 店内は、例によって明るすぎず暗すぎず、 「見えすぎると冷静になるし、見えなさすぎると不安になる」という男の弱さだけを完璧に研究した照明。 すごい。たぶん設計したやつは心理学者か悪魔だと思う。 そして座る。 女の子が現れ、横に座る。 もろストライク!!日本人対応がすごい! え!でも、なんでわかるの? 価格は、ビール200ペソくらい。LDは400~500ペソ。 バーファインは、色札によって価格が違ってくるが、4000~7000ペソほど。 そしてその子は細身で、愛想がよくて、ニコニコしていて、こっちを見るたびに 「あ、日本人慣れしているな」 とわかる安心感があ

GENPASS 編集 八田
3月24日
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