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KitKatClub ドイツ
ベルリンという街を歩いていると、人間はなぜか賢そうな顔になる。 歴史、芸術、自由。 そんな単語を知った顔で石畳を歩ける。 まるで俺自身がヨーロッパ文化の一部になったかのような気分だ。 だが、それは全部ウソである。 俺の中身は、異国の有名クラブを見てみたいという好奇心を、 「文化体験」という包装紙で必死に包んでいるだけの男だ。 目的地はKitKatClub。 名前だけ聞けばチョコレート菓子の新商品みたいだが、 実際はベルリンでも特に有名なクラブである。 自由の象徴。 個性の解放。 自己表現の楽園。 観光サイトにはそう書いてある。 俺の脳内では、「有名だから見てみたい」という小学生レベルの動機しか存在していない。 そんな小学生レベルの精神のまま店の近くに着く。 まず思った。 並んでいる人たちが強い。 いや、腕力ではない。 存在感が強い。 服装も表情も立ち姿も、全員が「私は私である」という圧を放っている。 勝てる気がしない。 入場待ちの列に並びながら、俺は修学旅行初日の中学生みたいになっていた。 周囲は自然体。 緊張しているのは

GENPASS 匿名協力記者
6月18日
![逃げ水 [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_f31ed176cafe47b09bb3991aec3a7fd3~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_f31ed176cafe47b09bb3991aec3a7fd3~mv2.webp)
![逃げ水 [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_f31ed176cafe47b09bb3991aec3a7fd3~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_f31ed176cafe47b09bb3991aec3a7fd3~mv2.webp)
逃げ水 [最終話]
【最終話】 逃げ水 帰国してから3週間後、フランクフルトの商談は正式な契約書になった。 EVコンポーネントの供給枠を確保するのに、合計で3ヶ月かかった。 最終確認の電話がドイツから来たとき、俺は東京の会議室にいた。 長い交渉だった。 でも仕事というのはそういうものだ。 終わった瞬間に、次が始まる。 部門長が「よくやった」と言った。 それだけだった。 フランクフルトの3日間が、東京の会議室の一文で閉じた。 その翌日、Lenaからメッセージが来た。 LinkedInだった。英語で書いてあった。 「フランクフルトでの夜はとても良かったです。またいつかフランクフルトに来ることがあれば、ぜひ連絡してください。Lafleurのあのコース、また食べたいと思っています。」 読んだ。もう一度読んだ。 彼女らしい言葉だった。 丁寧で、具体的で、温かかった。 Lafleurという固有の記憶を持ち込んできたのは、あの夜が彼女にとって意味を持っていたからだ。 それは分かった。 Sachsenhausenでタクシーに乗る前に何かを言いかけた女が、こういう形で言葉を送ってきた

GENPASS 編集 三好
6月15日
![逃げ水 [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_b1555c07884e4f4fb4252e8955b9979b~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_b1555c07884e4f4fb4252e8955b9979b~mv2.webp)
![逃げ水 [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_b1555c07884e4f4fb4252e8955b9979b~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_b1555c07884e4f4fb4252e8955b9979b~mv2.webp)
逃げ水 [第3話]
【第3話】 ソフィーは、フランス語で笑った Jimmy's Barは1952年創業、Hotel Hessischer Hofのバーだ。 マホガニーのパネルが壁を覆い、深いアンバーの照明が落ちていた。 長い歴史の中で政治家も財界人もここで飲んできた。 フランクフルトに来るたびに立ち寄る人間と、一生知らない人間がいる。 その差は、この街の夜を知っているかどうかだ。 「ここ、よく来るんですか。」と俺は聞いた。 「フランクフルトには年に4、5回来ます。出張のたびに。」ソフィーはバーボンを頼んだ。 「さっき入ってきたとき、何かを考えているような顔をしていましたね。」 「そう見えましたか。」 「見えました。」 彼女は俺を遠慮なく観察していた。 でも嫌な感じはしない観察だった。 フランス人の直接性はドイツ人のそれとは違う。 論理ではなく、感覚で動く。 「どんな出張ですか。」 「電動化対応の部品開発です。あなたと同じ側にいます。でも競合かもしれない。」口角が少し上がった。 「気にしますか。 」「しません。」 ソフィーが少し笑った。 フランス語で短く何か言った。

GENPASS 編集 三好
6月14日
![逃げ水 [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_68689db4617d42bb99f37e1803d0d7aa~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_68689db4617d42bb99f37e1803d0d7aa~mv2.webp)
![逃げ水 [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_68689db4617d42bb99f37e1803d0d7aa~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_68689db4617d42bb99f37e1803d0d7aa~mv2.webp)
逃げ水 [第2話]
【第2話】 Sachsenhausenで、もう一歩が来なかった LafleurはパルメンガルテンのすぐそばにあるSiesmayerstraßeに建つ。 19世紀の歴史的な建物をそのまま使った、ミシュラン2つ星の店だ。 シェフのアンドレアス・クロリックがこの厨房を長く引っ張っている。 テーブルに着くと、静けさが違うと分かった。 音量ではなく、空気の密度が違う。 ここで食事をすることを知っている人間だけが来る場所の静けさというものがある。 テイスティングコースを取った。175ユーロ。 鹿肉のロースト。 タウヌス山地産のジビエを、クランベリーのソースとパースニップのピュレで仕立てていた。 表面は薄く焦げ目がついていて、切ると中はまだ赤い。 一口含むと、野性味のある肉の旨みが、ベリーの酸みと交差する。 仕上げに削った黒トリュフが香りを立てた。 この料理が成立するのは、素材をすべてドイツの土地から持ってきているからだ。 東京で同じ皿を出しても、この味にはならない。 この国に来た者だけが口にできる一皿だ。 LenaはSeeforelle——マス科の淡水魚——

GENPASS 編集 三好
6月13日
![逃げ水 [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_cec92930d837492b90519245acea2f90~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_cec92930d837492b90519245acea2f90~mv2.webp)
![逃げ水 [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_cec92930d837492b90519245acea2f90~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_cec92930d837492b90519245acea2f90~mv2.webp)
逃げ水 [第1話/全4話]
【第1話】 Alte Operの、隣の席だった フランクフルトに来て3日目になる。 EV向け電子制御ユニットの供給交渉が続いていた。 日系自動車メーカーの次世代プラットフォームに搭載する部品を、 どのドイツサプライヤーと、どの条件で確保するか。 競合他社も同じ市場を狙っている中で、何を差別化するか。 それがこの出張の本題だった。 2日目の午後、交渉が止まった。 相手側の技術責任者が「品質保証の範囲が不明確すぎる」と言った。 提案書の弱いところを、正確に突いてきた。 ドイツ人のエンジニアはそういうことをする。 感情より論理、印象より数字。その場で反論するのは賢くない。 「明日、修正した条件を持ってきます」と言って、その日の会議を終えた。 ホテルに戻るタクシーの中で、仕様書を全部読み直した。 何が問題で、何が解決できるか。感情より構造を先に見る。 それが仕事の基本だ。 ドイツのエンジニアが突いてきた弱点は正確だった。 それを認めた上で、使える条件を組み替えること。 反論ではなく、再設計だ。 翌朝、3つの修正条件を提示した。 保証範囲を絞る代わりに、単

GENPASS 編集 三好
6月12日


FFK SHARKS フランクフルト
フランクフルトのFKKといえば、OASE、Sharks、Mainhattan。 この3つはよく並べて語られるが、実際に行くと、建物も雰囲気も女の子の質も違うとすぐ分かる。 SHARKSは、完全に捕食者側のFKK。 名前の通りだ。ここは“サメの水槽”みたいな場所。 場所 Otto-Röhm-Straße 72, 64293 Darmstadt, ドイツ ここもFKK OASEと同じくフランクフルト中央駅からのアクセスはあまりよくない。最寄り駅の Darmstadt駅からタクシーか徒歩 (まあまあかかる)、もしくはフランクフルト中央駅からタクシーで目指す。 いざ入場 まず受付。他のFKKと一緒で、バスタオル・サンダル・ガウンを渡される。靴のサイズを聞かれたら日本の「cm」じゃなく、舐められないようにEUサイズで答える。俺は27.5cmなので43と答えた。 相場は、他のFKKと一緒で 1日券が65ユーロ 。金曜と土曜は69ユーロ。ソフトドリンクとビュッフェが付くのも一緒。 ロッカーキーを受け取ったらロッカーで着替えてシャワーを浴びてガウンを着てラウンジ

GENPASS 編集 八田
2月4日


FKK OASE フランクフルト
フランクフルトって聞くと、金融都市、空港、ビジネス街。正直、夜のイメージは薄い。 だがな。この街には 世界観そのものが違う夜遊び が存在する。 フランクフルトの FKK(エフカーカー) がその代表格。その代表的なのが Sharks、Maunhattan、そして今回紹介するOASEだ 。 場所 Ober-Erlenbacher Str. 109, 61381 Friedrichsdorf, ドイツ Mapを見てもわかるように結構な田舎にあるので、夜は暗くなるので注意。 電車移動なら 最寄りのFriedrichsdorf駅からタクシー利用10ユーロ で行けるが、面倒ならFrankfurt中央駅からタクシーで行ってもいい。 車であれば、入り口付近に駐車するのがおすすめ。 車上荒らし を事前に避けるためだ。俺は 必ず建物の近くに駐車 しているぞ! いざ入場 まず相場だが 65ユーロ 。ちょっと割高な感じがするが、ビュッフェや石窯ピザ、ソフトドリンクも含んでの料金で再入場可能だ。2時間40ユーロというのもあるが、せっかくなので1日券にした。 入り口は、どこ

GENPASS 編集 伊達
2月2日
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