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![雨の前に、もう一杯だけ [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_8e3a592d87274f5a83c5d402bb6a0d42~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_8e3a592d87274f5a83c5d402bb6a0d42~mv2.webp)
![雨の前に、もう一杯だけ [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_8e3a592d87274f5a83c5d402bb6a0d42~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_8e3a592d87274f5a83c5d402bb6a0d42~mv2.webp)
雨の前に、もう一杯だけ [第3話]
【第3話】 雨は、まだ降っていた The St. Regisのバーに入ったのは、23時を過ぎた頃だった。 深夜のバーは、昼間のホテルとは別の顔をしていた。 大理石のカウンターに、アンバーの照明が落ちていた。 バックバーには厳選されたボトルが整然と並び、バーテンダーが一人だけいた。 シグネチャーカクテルを頼んだ。165,000ルピア。 インドネシア産クラフトジンを使ったベースに、カラマンシーとレモングラスを合わせたものだ。 一口飲むと、ジュニパーの香りが先に来て、後から東南アジア特有の柑橘の鋭さが追いかける。 この国の原料でしか作れない、この場所にしかない一杯だった。 雨の夜に、これほど合うものを俺は知らない。 このグレードのホテルのバーが深夜に静かである理由は、ここに来る人間がそれを望んでいるからだ。 「最後に一杯だけ」と俺は言った。 ナディアは黙って席に着いた。 ホテルに戻るまでの間、二人ともほとんど話さなかった。 雨の中のタクシーで、窓の外を見ていた。 沈黙が重くなかった。重くない沈黙が成立するには条件がある。 お互いが相手のそばにいることに

GENPASS 編集 三好
8 時間前
![雨の前に、もう一杯だけ [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_1a7b10744e0c407583b4a1a003e49c0f~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_1a7b10744e0c407583b4a1a003e49c0f~mv2.webp)
![雨の前に、もう一杯だけ [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_1a7b10744e0c407583b4a1a003e49c0f~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_1a7b10744e0c407583b4a1a003e49c0f~mv2.webp)
雨の前に、もう一杯だけ [第2話]
【第2話】 植民地の邸宅で、素顔を見た Lara Djonggrangはジャカルタのムンテン地区、チキニ通りにある。 1920年代に建てられたオランダ植民地時代の邸宅をそのまま使った、インドネシア料理の名店だ。 外から見ると古い住宅の面構えのままで、中に入ると庭にジャワ・ヒンドゥー様式の石像がランタンに照らされて並んでいる。 フランジパニの甘い香りが庭に漂っていた。 テーブルは庭の中に置かれていて、頭上に南国の夜空が広がっていた。 観光客が来る場所ではない。 ジャカルタで何かを知っている人間だけが予約を入れる店だ。 ナディアが来たとき、少し驚いた顔をした。 「本当に来たんですね」と彼女は言った。 「どういう意味ですか」と俺は言った。 「昨日の電話が本物かどうか、半分疑っていました。」 黒のドレスに着替えていた。仕事のときとは別人だった。 ラウォンを頼んだ。185,000ルピア。 インドネシア東ジャワの伝統的な黒いスープで、クルウェックというナッツが色と深みを作る。 見た目の黒さに比べて、味は深く、柔らかい。 牛肉の繊維がスープに溶け込んでいて、発

GENPASS 編集 三好
1 日前
![雨の前に、もう一杯だけ [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_0549725bf68645c0ae4aea3c9e5be054~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_0549725bf68645c0ae4aea3c9e5be054~mv2.webp)
![雨の前に、もう一杯だけ [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_0549725bf68645c0ae4aea3c9e5be054~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_0549725bf68645c0ae4aea3c9e5be054~mv2.webp)
雨の前に、もう一杯だけ [第1話/全4話]
【第1話】エグゼクティブラウンジの、隣の席 ジャカルタに来て5日目になる。 EVバッテリーの調達スキームをめぐる交渉が続いていた。 日系自動車メーカーがアジアでの現地生産比率を引き上げるにあたって、インドネシアのサプライヤーとの連携は外せない。 俺の仕事は、どのメーカーと、どの条件で組むか、その橋渡しを作ることだった。 期限は今週中だった。 4日目の午後、交渉が止まった。 相手はKarimun Batteryの調達部長、ハルトノ・サントソ。 50代のインドネシア人で、通訳を介した3時間の会議の末、「検討します」とだけ言った。 アジアで仕事をしてきた人間なら分かる。その言葉の意味は、NOだ。 翌朝、俺は議題を変えた。 契約の話をやめた。代わりに、インドネシアのEV市場が5年後にどうなるかを話した。 政府補助金の方向性、二輪から四輪への需要移行、中国系メーカーの攻勢と日系の対抗策。 最後に「貴社が5年後にどの位置にいたいか」と聞いた。 ハルトノが、通訳を介さずに少し長く答えた。本音が混じっていた。 午後3時、フレームワーク合意の骨格ができた。...

GENPASS 編集 三好
2 日前


Grand MTR ジャカルタ
ジャカルタの夜は、たまに男の判断力を“店に入る前”から壊しにくる。 この日の俺がまさにそうだった。 すでに別の場所で軽く飲んでいた。 いや、軽くという言い方は少し嘘だ。 「今日はまだ全然いける」と自分に言い聞かせている時点で、だいたい人はもう少し先に進んでいる。 その状態のまま、コタインダーの中にある Grand MTR に流れ着いた。 名前からして強い。 “Grand”である。 ただのマッサージ店ではなく、箱のデカさと夜のノリで押してくるタイプの名前だ。 しかもここ、普通の店じゃない。 バー、クラブ、マッサージ、置屋。 その全部が中途半端じゃなく、雑に一体化している。 ジャカルタの夜が「もう分けるの面倒だから一回まとめよう」と決断した結果みたいな店である。 場所 早速、店の中に入る。 暗い。 うるさい。 照明が忙しい。 セクシーダンスショーの余熱。 ビールの匂い。 そして、フロアにいる女の子たち。 この時点で、男の脳は終わる。 普通の店ならまだいい。 明るい部屋で見て、座って、選ぶ。 でもGrand MTRは違う。 最初から全部が“夜のノリ”の

GENPASS 編集 八田
3 日前


Queen Spa ブカシ
ジャカルタの少し外側、ブカシには、名前だけ聞くと完全に“整い”を約束してきそうな店がある。 Queen Spa。 Queen。 女王である。 Spa。 言わずもがな、癒やしと湯気と、なんならサウナくらいありそうな響きである。 だが、東南アジアで店名をそのまま信じる男は甘い。 俺はもう何度も学んでいる。 “Hotel”と書いてあってもホテルとは限らない。 “Massage”と書いてあってもマッサージが主役とは限らない。 そして“Spa”と書いてあっても、別に湯気が出るとは限らない。 分かっている。 分かっているのに、やっぱり少しは期待する。 もしかしたらサウナっぽいものがあるかもしれない。 もしかしたら風呂的な癒し設備があるかもしれない。 ブカシまで来たんだし、ちょっとくらい“スパ感”を味わいたい。 場所 結果から言う。 スパは、なかった。 いや、正確には“なんとなくスパっぽい名前をしているマッサージ店”だった。 大浴場もない。 サウナも見当たらない。 湯気も整い椅子もない。 あるのは個室と、ローカル感と、 そして“Queen”の名にふさわしい圧の

GENPASS 編集 八田
4 日前


Malioboro Hotel & Spa ジャカルタ
ジャカルタの夜には、「ただのマッサージ屋」では説明がつかない箱がある。 そのひとつが、Malioboro Hotel & Spaだ。 名前だけ聞くと、なんだか上品だ。 ホテル、スパ、ラウンジ。 文字だけ並べると、出張のついでにちょっと身体をほぐして帰る場所みたいに見える。 だが、夜のジャカルタでそういう名前に安心した男から順番に、軽く迷子になる。 場所 ジャカルタ中心部、Gajah Mada通り沿い。 中に入るとバー、クラブ、ラウンジに分かれていて 女の子たちもそれぞれ配置されている。 バーに行くか。 クラブにするか。 いや、こういう時はだいたい一番人数が多いところが正義だ。 そう思って、俺はラウンジに入った。 この時の俺はまだ知らなかった。 今夜いちばん必要になるのは金でも勇気でもなく、 “君が一番だ”を自然に言い切るプレゼン能力だということを… ラウンジに行くと、やっぱり一番女の子が多かった。 ここが正解だったと思う。 男の勘というのは、たまにしょうもない方向で外すが、 「数が多いところに行け」という一点に関しては驚くほどブレない。 ママが女

GENPASS 編集 八田
5月28日


Aquarius Massage ジャカルタ
ジャカルタには、男の期待値をじわじわ肥大化させて、最後にそのまま現実へ叩き落としてくる店がある。 その名も、Aquarius Massage。 名前がいい。Aquarius。 なんか水っぽい。癒やしっぽい。清潔感すらある。 でもこういう店名に安心した男から順番に、 あとで自分の浅はかさと対面することになる。 俺はもう、その列のかなり前の方に並んでいた。 場所 Jl. Melawai 9 No.10, RT.3/RW.1, Melawai, Kec. Kby. Baru, Kota Jakarta Selatan, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 12160 インドネシア 店に入ると、まずソファーに座らされる。 ここまでは普通。 むしろ落ち着いている。 スタッフが静かに写真を見せてくれる。 写真で選ぶシステムだ。 落ち着いて選べる。 そう思っていた最初の3秒は。 写真を見た。 全員、肌が白すぎる。 全員、目が大きすぎる。 全員、小顔すぎる。 全員、鼻が高すぎる。 全員、笑顔が完璧すぎる。 お―――い!!! 加工しすぎだろ

GENPASS 編集 八田
5月20日
![沈む前に、飲もう [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_30ef9df89b1642b3a5ed0fa4562c9c06~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_30ef9df89b1642b3a5ed0fa4562c9c06~mv2.webp)
![沈む前に、飲もう [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_30ef9df89b1642b3a5ed0fa4562c9c06~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_30ef9df89b1642b3a5ed0fa4562c9c06~mv2.webp)
沈む前に、飲もう [最終話]
【最終話】 その夜だけの話だ 翌朝、目が覚めたとき、サキはいなかった。 時刻は7時過ぎ。シーツに彼女の熱が残っていた。 バスルームに行ったかと思って確認したが、誰もいない。 バルコニーに出た。スミニャックの朝の空気が来た。 海の方から風が吹いている。隣に人の気配はなかった。 テーブルにメモがあった。 「先に出ます」とだけ書いてあった。 丸い字だった。一文だった。それ以上でも以下でもなかった。 LINEの交換はしていなかった。 昨夜もしなかったし、今朝も求めなかった。 俺もそれでいいと思っていた。 聞かなかった、ではなく、聞く必要がなかった。 この種の夜には、続きを前提にしない方が誠実な場合がある。 サキも、それを分かっていたと思う。 彼女が「先に出ます」と書いたのは、そういうことだ。 「さようなら」ではなく「先に」と書いた。 それは事実だけを書いた一文だ。 余計なことが何も書いていない文章は、書いた人間の知性を表す。 俺はそれが好きだった。 メモをしばらく手に持っていた。 それから折り畳んで、財布に入れた。 なぜそうしたのか分からない。 捨てても

GENPASS 編集 三好
5月11日
![沈む前に、飲もう [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_08a90d5bc53040d8800b0411594b679b~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_08a90d5bc53040d8800b0411594b679b~mv2.webp)
![沈む前に、飲もう [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_08a90d5bc53040d8800b0411594b679b~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_08a90d5bc53040d8800b0411594b679b~mv2.webp)
沈む前に、飲もう [第3話]
【第3話】 岩の上で、夕陽を見た 翌日の午後5時に、ホテルのロビーで落ち合った。 The Rock Barは、ジンバランのAYANAリゾートの崖の下にある。 インド洋を14メートル見下ろす玄武岩の上に作られたバーだ。 リゾートから傾斜のついたインクラインリフトで降りる。 崖を滑り降りるように動く狭い箱の中に、二人で乗り込んだ。 サキの肩が俺の腕に触れた。 彼女は少し前のめりになって、外の景色を見ていた。 下に、海が見え始めた。 「すごい」と彼女は言った。声が小さかった。 驚くのが正しい景色というものがある。 俺も初めて来たとき、そう思った。 なるほど、岩の上だ、と。 席についた。カクテルを頼んだ。 マンゴーとパッションフルーツのトロピカルカクテル。Rp185,000。 南国の甘さが口の中でほどける。氷が多く、飲み口がいい。 夕陽が沈みかける時間帯、オレンジ色の光がインド洋の水面を染めていく。 空の色が刻々と変わる。 岩の上にいると、自分が地面の続きにいる気がしない。 海の上に浮かんでいるような感覚がある。 「なんでここ知ってたんですか」とサキは言

GENPASS 編集 三好
5月10日
![沈む前に、飲もう [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_a3ea38dad6e545508a00199c3222d8c3~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_a3ea38dad6e545508a00199c3222d8c3~mv2.webp)
![沈む前に、飲もう [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_a3ea38dad6e545508a00199c3222d8c3~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_a3ea38dad6e545508a00199c3222d8c3~mv2.webp)
沈む前に、飲もう [第2話]
【第2話】 バリ料理と、素直な女 Made's Warungは、スミニャックの通りを少し入ったところにある。 1969年の創業だ。 60年近く続いているというのに、それを威張らない。 バリ彫刻の装飾と、開放的な造りと、変わらない料理で静かにやっている。 観光地にずっと立ち続けられる店が持つ空気は、何度来ても落ち着く。 外から見ると奥が深く、中に入るとそれよりさらに広い。 この店をバリで最初に訪れた外国人旅行者たちが、バリ料理を「知った」場所だ。 サキとは店の前で落ち合った。 「どこ行ってたんですか、今日。」俺が先に着いて待っていると、彼女は少し早足で来た。 「タナロット行ってきました。海の神殿。」 「観光客が多い時間じゃなかったか。」 「すごかったです。でもきれいだった。」少し笑った。「行ったことありますか。」 「ある」と俺は言った。「夕方が一番いい。」 「次来たときに。」 次来たとき、という言い方をした。 次があることを、自然に前提にしている。 この手の女は、計画より感覚で動く。バリを一度で終わらせる気がない。悪くない。 席についた。ナシチャン

GENPASS 編集 三好
5月9日
![沈む前に、飲もう [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_71083362cd20477583ec92fdb15e18bb~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_71083362cd20477583ec92fdb15e18bb~mv2.webp)
![沈む前に、飲もう [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_71083362cd20477583ec92fdb15e18bb~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_71083362cd20477583ec92fdb15e18bb~mv2.webp)
沈む前に、飲もう [第1話/全4話]
【第1話】 スミニャックの朝、俺の隣に バリに来て3日目になる。 商談は昨日で終わった。 電動モビリティの事業化スキームを組むプロジェクトだ。 インドネシア政府が打ち出した再生可能エネルギー政策に乗る形で、 観光地への電動車両の導入とEV充電インフラの整備を束ねる ——そういう案件で、現地の政府系ファンドと3日間かけて協議していた。 バリが環境配慮型の観光地に転換しようとしていることは、数字に出始めている。 電動バイクの普及率、リゾートへの太陽光導入率、観光客一人当たりのCO2排出量の目標値。 こういう話をするのに、東京の会議室より現地の方がずっと速い。 バリに商社の出張拠点が増えているのは、理由がある。 残り2日は、報告書の整理と次の商談に向けた情報収集に使う予定だった。 朝、「ザ・レギャン」を出た。 スミニャックのビーチ沿いにある、白い外壁のブティックホテルだ。 プールを見下ろせるスイートに3泊している。 部屋で仕事もできるが、外の方が捗る。 ラップトップをバッグに入れて、ペティテンゲ通りを歩いた。 Sisterfieldsに入った。...

GENPASS 編集 三好
5月8日


The Best ジャカルタ
ジャカルタで夜遊びするとき、人はたいてい夜の街に繰り出す。 俺は違った。 デパートのエスカレーターを乗り継いで、6階を目指した。 Plaza Blok M。 南ジャカルタの巨大ショッピングモール。 1階には日用品。2階にはファッション。3階にはフードコート。 隣の家族連れが談笑して、スマホを見ながら歩くティーンエイジャーがいて、どこかからチキンライスの匂いが漂ってくる。 俺は6階を目指していた。 その6階に、The Best。 名前を見た瞬間、脳内に上田教授が降臨した。 TRICKというドラマがある。 阿部寛と仲間由紀恵が主演の怪奇事件もの。 その中で阿部寛演じる上田次郎教授が出版した著書のタイトルが 「なぜベストを尽くさないのか」 The Best。 上田教授、今夜俺はベストを尽くしに参りました。 場所 Plaza Blok Mの6階 6階に上がり店に入ると、女の子が数人ほど待ち構えていた。総勢20人ほどだろうか。 KTV形式。女の子を選ぶスタイル。 料金は150,000ルピア/1時間、2時間ミニマム。 別途個室での本番は別途1,000,000

GENPASS 編集 八田
5月5日


Fashion Hotel ジャカルタ
ジャカルタって街は、昼間はただの大都会なのに、夜になると急に 「お前も少しは都会の男っぽい顔をしてみろよ」 みたいな圧をかけてくる。 「お前は今日、何者になるつもりだ?」と問いかけてくる。 もちろん俺の答えは決まっている。 今夜だけは、余裕ある男。 そう思って向かったのが、 Fashion Hotel 。 こっちは別に普段からそんな洒落た男じゃないのに、 ホテル名にFashionとついているだけで、勝手に背筋が伸びる。 人間は本当に単純だ。 場所 Jl. Gn. Sahari 12 No.2A, RT.16/RW.3, Gn. Sahari Utara, Kecamatan Sawah Besar, Kota Jakarta Pusat, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 10720 インドネシア 目当ては6階のスパ。 聞けば半屋外みたいな作りで、空間もかなりいいらしい。 実際に上がってみると、これがまた腹立つほど雰囲気がいい。 ジャカルタの空を切り取ったみたいな開けた感じ。 水気を含んだ夜風。街の灯り。妙に整った空間。

GENPASS 編集 八田
4月2日


My Place ジャカルタ
ジャカルタの夜って、「大人の余裕」みたいな顔をしたくなる。 いや、ただただ昨日は飲みすぎて本番プレイをする体力がないだけだ…。 渋く行こう。落ち着いて遊ぼう。今日は騒がず、派手に転ばず、 スマートに毒素を抜いて帰ろう。 そういうことを考えている時点で、だいたい転ぶ。 この日もそうだった。 向かったのは My Place 。 名前だけ聞くと、「君の場所だよ」みたいな響きで優しい。 だが、そういう名前の店ほど信用してはいけない。 本当に俺の場所なら、 こんなにドキがムネムネしない。寒。 場所 Grand Wijaya Center Blok H No. 1-4, Jalan Wijaya II, Kebayoran Baru, RT.5/RW.1, Pulo, Kec. Kby. Baru, Kota Jakarta Selatan, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 12210 インドネシア この店、韓国系チェーンのスパで、プールがあって、サウナがあって、垢すりまである。 ここだけ聞くと、完全に健全な話だ。...

GENPASS 編集 八田
3月26日


男の迷宮「テンダビル」 漫画Ver.
テンダビル 、ジャカルタ中心部から結構距離がある。ジャカルタで遊んでいる俺にとっては、かなりの遠征。 とりあえず、 ジャカルタから「Cibitung駅」まで1時間以上 かけて到着。ここから歩いて向う。 1 2 3 4 5 6 7 [関連記事] この漫画の記事は昨日公開した記事が原作となっています。 ⇒ 「 男の迷宮「テンダビル」 インドネシア 」

GENPASS 編集部 漫画担当
3月3日


男の迷宮「テンダビル」 インドネシア
テンダビル、ジャカルタで遊んでいる俺にとっては “試練の場所” だと思っていた。だってジャカルタ中心部から結構距離あるぞ。これ、 試練の距離 だろ。 とりあえず、下の地図を見てほしいがまあまあ遠い。 Cibitung なんて行ったことがない。しかも電車で行って歩く?道が細いから?マジか…。 でも、医者からも「1日1万歩以上歩け」って言われたし、たまには 遠征もいいかな 、と軽い気持ちで切り替え。ジャカルタ中心部でヌルく勝とうとするから「勝ち」で終われない。本当に「勝ち」が欲しいなら、まずはCibitungまで行け。 場所 この辺りがGoogleMapで3本道に分かれているけど、この cafe paradise 一帯にある Cibitung駅を降りる。戸建ての家が並ぶ住宅街。「 道細っ」 と思いながら歩いていると、野犬発見。「 え、ここ合っている? 」 Googleマップが急に無言になる。 電波も微妙 になるこの町。スマホに気合を注入しつつ、不安が先行するが、ひたすら道を進む。 そうすると、ようやく 入り口らしき門 にたどり着く。田舎の中に突然出現

GENPASS 編集 八田
3月2日


サヌール置屋 バリ島
バリ島・サヌール。ここは静かだ。落ち着いている。観光地の顔をして、裏はちゃんと 夜の匂いがする 。俺は好きだ。こういう街は“ 当たり ”が眠っている。 俺は知っている。こういう街は、当たりを引くとデカい。 場所 67Xがあったところ。もっと南に行くとたくさん番号置屋がある このサヌールエリアの一帯は、いわゆる番号置屋と言われている 「数字+X」 と書いてある置屋がある。 「X」は、「合体できるよ」の合図とも言われているので、「X」が書いてないところには人のうちの可能性もあるので、行かないように。 相場は 300,000~400,000ルピア ほどで、このサヌール置屋は、だいたいのところはシャワーが設置されておらず、桶などに溜めてある水で洗ってからプレイが始まる。 各所の番号置屋を周り好みの子を探す。俺なりの置屋で探す当たり子は 「やる気のある子」 。 よく出くわすのが見た目はかわいらしいのに、いざやろうとすると いわゆるマグロ 。最中も特に反応がなく、早く終わってくれという顔される。 これは冷める 。俺の統計だと異常に若い子に多い気がするので注意

GENPASS 編集 八田
2月27日


Royal Palace Bali デンパサール
南国の王宮は“治療”じゃない——完全に“事件”。デンパサール【Royal Palace Bali】理性消滅リゾート。 バリは癒しの島?……誰だそんな嘘ついたやつ。ここは癒しじゃない。 溶解。 理性が。倫理が。財布が。そして男の最後の防御ラインが。 その震源地—— Royal Palace Bali。 王宮?違う。 理性の公開処刑場。 場所 ここなんだけど閉店している? 検索するとここ? 入った瞬間、もう負けている バリなんてカップルしか来ない場所、パリピしか来ない場所って勝手に思っていたら、全然 遊ぶ場所はある 。 店の扉を開けた瞬間。冷房。甘いオイルの匂い。ゆるいガムラン。そして—— 距離。近い。近すぎる。 「Welcome… relax…」 この“relax”に何人の男が沈んできたんだ。俺も、その一人。 健全を装うプロの罠 最初はラウンジに通されて説明。まずはSPA。くつろいでいると show upを促される 。数名並ぶ。好みの子を選ぶ。自称22歳。その年齢には見えないが、そこは言わない約束。 ここでの注意点は、バリは宗教的なことから基本 バ

GENPASS 編集 八田
2月20日


バタム島での置屋遊び インドネシア
──シンガポールの裏庭は、楽園か沼か シンガポールからフェリーで約20分。近い。近すぎる。だから人は錯覚する。「ちょっと遊びに行くだけ」 ここはインドネシア、バタム島。シンガポール男たちの裏庭。そして——夜になると別の顔を持つ島。 バカンスの顔になるナゴヤ(Nagoya)。ショッピングモール、ホテル、レストラン。観光の中心。 昼はゴルフ、スパ、ショッピング、リゾート。主にシンガポールから来た連中が笑っている。 新鮮なシーフードを頬張り、ルンダンを食べながらビールで流し込む。「ここ最高じゃん」俺も、いかにものバカンスさに自然と笑顔がでる。 場所 地図の目印にしたパラゴンナゴヤホテル付近から左下にあるDC Mall付近の間に置屋が結構あった さて、本題の夜遊び。俺の体の細胞がいい感じに戦闘モードに空気が変わる。 どこの国でも一番わかりやすい遊び。そうだ、置屋に行こう! どこにあるかわからないときは、謎の千里眼でいい感じのGrabのおっちゃんを探して、置屋情報を仕入れる。 だって外から見ても分からない。おっちゃんに聞くと“それっぽい店”が浮かび上がる。

GENPASS 編集 八田
2月16日


1001ホテル パラダイススパ ジャカルタ
――高い?いや違う。 これは天国の“体験料”だ。 ジャカルタの夜遊びって聞くと、正直他の国と比べると安い店が多いし、ノリで突っ込める場所も山ほどある。だが――たまにある。 「ここは別格だな」って、入った瞬間に空気で分かる場所が。 それこそが、 1001ホテル パラダイススパ 。 価格は 1,600,000ルピア 。正直、ジャカルタとしては安くはない。いや、むしろジャカルタ基準だと 完全に高級ゾーン だ。 でもな、この店は“始まる前”から違うし、日本じゃ味わえないものを手に入れられる。 場所 1001Hotel Jakartaのすぐ横 いざ1001ホテルスパへ ホテルの周辺にはクラブとスパが並び、夜になるとネオンが静かに主張してくる。派手すぎないのに、どこか只者じゃない雰囲気。 一発で「ここ、ちゃんとしているな」。そんな予感を抱いたまま、入口へ向かう。 すると、まず現れるのが セキュリティスタッフ 。 ここで軽くチェックを受ける。そして次の瞬間、スマホを差し出すよう促される。 恐る恐る差し出すと、カメラ部分には シール 。さらに 防水カバー まで装

GENPASS 編集 伊達
1月30日
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