Fashion Hotel ジャカルタ
- GENPASS 編集 八田

- 5 日前
- 読了時間: 6分

ジャカルタって街は、昼間はただの大都会なのに、夜になると急に
「お前も少しは都会の男っぽい顔をしてみろよ」
みたいな圧をかけてくる。
「お前は今日、何者になるつもりだ?」と問いかけてくる。
もちろん俺の答えは決まっている。
今夜だけは、余裕ある男。
そう思って向かったのが、Fashion Hotel。
こっちは別に普段からそんな洒落た男じゃないのに、
ホテル名にFashionとついているだけで、勝手に背筋が伸びる。
人間は本当に単純だ。
場所
Jl. Gn. Sahari 12 No.2A, RT.16/RW.3, Gn. Sahari Utara, Kecamatan Sawah Besar, Kota Jakarta Pusat, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 10720 インドネシア
目当ては6階のスパ。
聞けば半屋外みたいな作りで、空間もかなりいいらしい。
実際に上がってみると、これがまた腹立つほど雰囲気がいい。
ジャカルタの空を切り取ったみたいな開けた感じ。
水気を含んだ夜風。街の灯り。妙に整った空間。
おいおい、なんだここ。
完全に「今日は勝てる夜」の景色じゃないか。
俺はこの時、完全に勘違いしていた。
Fashion Hotelの6階まで来た男は、もうそれだけで半分勝ち組だと。
今夜の俺は、ジャカルタの夜を着こなす側なんだと。
今回は、
マッサージ込み、本番込み、プールでイチャイチャ込みのコースで900,000ルピア。
もろもろ込々の家系ラーメンみたいなコースだ。
女の子を選ぶ。黒髪ロングでちょうどいいサイズの少しおとなしそうな女の子を選んだ。その子以外も、スタイルが抜群にいい子、超居乳の子、幼さが少し残って純粋そうな子など各ジャンルいろいろいてわかりやすかった。
コースの流れ的には、サウナからのプールでラブラブの恋人体験で一気に心も体も最高潮に持ってきて、マッサージでぶっ放すというスペシャルなコースだ。
完璧…なハズだった
女の子が実際に横に来る。近くで見た方が可愛い。きっと若さではじけそうな肌がそう思わせるのだろう。
空気も柔らかいし、場にも合っている。
これは当たりかもしれない。
半屋外のおしゃれ空間、いい感じの女の子、ジャカルタの夜景。
脳内ではもう勝利BGMが流れ始めていた。
だが、そのBGMは開始3分で消えた。
なぜならこの子、
めちゃくちゃしゃべる
いや、ちょっとしゃべるとかじゃない。
しゃべり続ける。ほぼ止まらない。
息継ぎのタイミングでしかこちらが存在を確認できないレベルで、ずっと何かを話している。
でも、女の子の手や体は仕事をしているから、ケチのつけようがない。
最初は普通だ。
「ジャカルタは好き?」
「どこから来たの?」
「何日いるの?」
このへんはまだいい。
ウォーミングアップみたいなものだ。
問題はここから先である。
急に家族の話になる。
弟の話になる。
その弟が昔バンドをやっていた話になる。
地元の話になる。
元カレの話になる。
韓国ドラマの話になる。
好きな食べ物の話になる。
最近ハマってる飲み物の話になる。
そしてなぜか、また元カレの話に戻る。
なんなんだこの情報量
戸籍と恋愛遍歴とNetflixの視聴履歴を、ひとつの口から一気に流し込まれている感じである。
俺も最初は頑張った。
なぜなら、彼女の手も体も仕事をしているから。
「へえ」
「そうなんだ」
「マジで?」
ちゃんと大人の余裕を出そうとした。
なんとなくFashion Hotelに来た男として、ここで会話を雑に切るのはダサい気がしたからだ。
だが、限界は来る。
俺は何をしに来たんだ。
ジャカルタの夜景を眺めながら、知らなくていい個人情報を次々受け取るためか?
弟がバンドをやっていた時期の話を、なんで俺はこんな真剣に聞いているんだ。
もはや俺の役割は客じゃない。
初対面のくせに距離感だけ近い聞き役である。
しかも恐ろしいのは、
しっかり仕事をしているのと
話の内容が全部つまらないわけじゃないことだ。
プールにいるときも手と体はしっかり俺の体にフィットしていてフル勃起していたし
マッサージ本番中も、しっかりポイントを押さえていて気持ちいい。
ただ、しゃべり続けている。
そして、たまに妙に面白い。
元カレが嫉妬深すぎてスマホをチェックしてきた話とか、
家族で集まると叔母だけ異様に声が大きい話とか、
こっちが別に求めていないのに、
妙に情景が浮かぶ。
だが、萎えるかと思いがちだが、テクニックが上回ってくる。
そして話を切れないまま、次の話題が飛んでくる。
俺はいま、6階のラグジュアリースパにいるはずだ。
なのに体感としては違う。
ジャカルタ女子のWikipediaを、本人の音声付きで読まされている。
Fashion Hotelで受けたのは何だったのか。
マッサージか。癒やしか。
いや、違う。あれはもう、
人生ダイジェスト90分コース
そして終盤、こっちはだいぶ情報疲れしていた。
夜景の余韻より先に、
弟、元カレ、地元、韓国ドラマ、叔母、犬の話が頭の中で渋滞している。
ジャカルタの渋滞は道路だけじゃなかった。
俺の脳内でも起きていた。
で、最後は頭の中が情報だらけのまま、体は素直にフィニッシュ。
全部のサービスが終わって、ようやく静かになるかと思ったその瞬間、
彼女がにこっと笑って言った。
「次来たら、今度は
お姉ちゃんの話するね」
……は?
おいおいおい!まだあったの?
いや待て待て待て待て待て待て…
待てー!!!!
ここまでで十分すぎるだろ。
弟も元カレも叔母も韓国ドラマも犬も聞いた。
それでもまだ、姉編が残っているのか。
てか、
次回予告すんのかい!!
Netflixでも、もう少し親切に「続く」を出すぞ。
今回、俺が一番持ち帰ったものは、
ラグジュアリー感でも、余裕ある男の記憶でもない。
他人の家族構成と次回予告だった。
Fashion Hotel。
名前だけ見れば、ジャカルタの夜をスマートに着こなせる場所みたいだ。
でも違う。
実際に着せられたのは、
しゃべりすぎる女の話を
最後まで笑顔で聞く男
という、まったく似合っていない役だった。
帰り道、夜風に当たりながら思った。
サービスはめちゃよかったし、大満足したよ。
ただ、俺の頭に残っていたのは、
“弟はバンドやっていて、嫉妬深すぎ元カレは2人いて、犬の名前はモチ”
知らなくてよかった個人情報だけだった。
何故か頭にこびりついて離れない。
それでも、不思議と嫌な夜じゃなかった。
むしろこういう、
「思っていたのと全然違うのに妙に記憶に残る夜」
こそが、海外の面白さなのかもしれない。
そうして俺は、
気持ちいいことされながら、横で話をされると頭に残る
という新たな記憶の定着方法をあみだしたのだった。
海外の夜って、本当に意味がわからない。だからやめられない。


【ジャカルタ / Fashion Hotel 基本情報】
場所: 上記地図確認
形式: スパ併設ホテル。娯楽施設あり。
価格: エロ込みで70万ルピア〜(施術方法により変動)
遊び方: サウナ→プールでウォーミングアップ→マッサージ部屋でプレイ





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