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![山田には、言えない [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_90f30a82166e4cc482b8e8ab654d2aab~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_90f30a82166e4cc482b8e8ab654d2aab~mv2.webp)
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山田には、言えない [最終話]
【第4話】 3人で飲んだ、あの春 翌朝、朝食の時間に山田と顔を合わせた。 The Fullertonのダイニングには、山田がすでに座っていた。 「おはようございます」と言った。 昨夜のことを引きずっていない顔だった。 若さとはこういうことだ。 傷が深くても、朝になると回復している。 俺はコーヒーを頼んだ。 エッグベネディクトが来た。 食べながら山田と話した。 今日の商談のこと。 帰りの飛行機のこと。 普通の話だった。普通にできた。 コーヒーが2杯目になった頃、ユイが現れた。 「あ、偶然」と山田が言った。 本当に偶然だと思っている顔だった。 ユイが「おはようございます」と言って席についた。 3人で食べた。会話が弾んだ。 ユイは昨夜とは違う顔をしていた。 旅の終わりの、澄んだ顔。 俺と目が合った。一秒だった。 何も言わなかった。それでよかった。 「東京でも飲みましょう」と山田が言った。 「ぜひ」とユイは言った。俺を見た。 俺は「そうしよう」と言った。 山田は何も知らなかった。 知らないまま笑っていた。 その笑顔が、一番重かった。 俺が山田だったら、誰

GENPASS 編集 三好
5月25日
![山田には、言えない [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_6292305bccde43e5b83648bb890f4219~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_6292305bccde43e5b83648bb890f4219~mv2.webp)
![山田には、言えない [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_6292305bccde43e5b83648bb890f4219~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_6292305bccde43e5b83648bb890f4219~mv2.webp)
山田には、言えない [第3話]
【第3話】 Atlas Barの後で Atlas BarはParkview Squareの1階にある。 1920年代のアール・デコ様式の吹き抜けが広がり、天井まで続くジンのタワーが壁を埋めている。 1000種以上のジン。 それだけで、ここがどういう場所かが分かる。 真夜中に来ても満席に近い。 世界中から来た人間が、この空間で飲んでいる。 3人でカウンターに並んだ。 山田が今夜決める気でいることは、俺には分かった。 こういうとき、男の気配は変わる。 少し緊張した動き方になる。 グラスを持つ手の置き方が、昨夜と少し違う。 ユイへの話しかけ方が真剣だった。 俺は少し引いた位置でジンを飲んでいた。 アール・デコの天井が高く、1920年代の金色が光の中で揺れていた。 いい店だ、と思った。 こういう店に連れてきた山田の選択は悪くなかった。 ただ、店が良くても、男が良くなるわけではない。 ジントニックを2杯飲んだ頃、山田が動いた。 「ユイさん、連絡先、教えてもらえますか。」 間があった。 「ごめんなさい。」 山田の顔が固まった。 「いや、そういうつもりじゃなく

GENPASS 編集 三好
5月24日
![山田には、言えない [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_6f160538d75849f6b980cf9fc7786c8f~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_6f160538d75849f6b980cf9fc7786c8f~mv2.webp)
![山田には、言えない [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_6f160538d75849f6b980cf9fc7786c8f~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_6f160538d75849f6b980cf9fc7786c8f~mv2.webp)
山田には、言えない [第2話]
【第2話】 チキンライスと、視線の話 Maxwell Food CentreはチャイナタウンのNeil Road沿いにある。 屋根付きのホーカーセンターで、昼前から人が溢れる。 観光客と地元民が同じ列に並ぶ。 「天天海南鶏飯」の行列が一番長い。 茹でたチキンをご飯と一緒に食べる、シンガポールの国民食だ。プレートで10ドル。 チキンは滑らかで、噛むと出汁が溢れてくる。 ジンジャーソースとチリソースを混ぜると、それだけで一食になる。 高級料理には出せない、正直な旨さがある。 ビジネスで来ると、こういう場所まで足を運べないことが多い。 山田は初めてだった。 ユイも初めてだった。 3人で並んで食べた。 山田がユイに話しかけ続けた。 デザイナーの仕事のこと、好きなカフェのこと、旅の目的のこと。 よく聞く。熱心だ。悪い男ではない。 ただ、少し前のめりすぎる。 ユイは答えながら、時々俺を見た。 確認するような視線だった。 「この人はどう思っているのかな」という目。 俺は食べていた。 聞いていた。 何も言わなかった。 「三好さんはシンガポール何回目ですか」とユイ

GENPASS 編集 三好
5月23日
![山田には、言えない [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_bff0dc0dbca4456f9273a8dbbe2d2c14~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_bff0dc0dbca4456f9273a8dbbe2d2c14~mv2.webp)
![山田には、言えない [第1話/全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_bff0dc0dbca4456f9273a8dbbe2d2c14~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_bff0dc0dbca4456f9273a8dbbe2d2c14~mv2.webp)
山田には、言えない [第1話/全4話]
【第1話】 ラウンジで、山田が動いた夜 シンガポールに来て3日目になる。 今回は山田を連れてきていた。入社6年目、28歳。 仕事は丁寧で、上を立てることを知っている。 ただ、女の前では少し力んでしまう。 それ以外は悪くない部下だ。 EV充電インフラのアジア展開で、シンガポールは東南アジアの拠点候補として動いている。 政府の補助金制度が整っていて、複数の政府系企業と日系企業を3日で回った。手応えはあった。 夜、仕事を終えてThe Fullertonのラウンジに座っていた。 シンガポール川に面した旧郵便局の建物を改装したホテルで、 白い石柱が並ぶファサードは英国植民地時代の威厳を保っている。 「The Courtyard」はそのアトリウム吹き抜けの中心にある。 薄暗い照明に、白いドレスコードが揃った客が並んでいた。 出張でここを選ぶのはビジネス層が多い。 ラウンジにいる人間の顔つきが、それを教えてくれる。 山田がシングルモルトを飲みながら話していた。 今日の商談のことを。 明日の予定のことを。 よく喋る夜だった。 俺はグラスを持って、聞いていた。..

GENPASS 編集 三好
5月22日


VIP – CUPPAGE PLAZA 漫画Ver.
シンガポール Cuppage Plaza(カッページプラザ)。 1 2 3 4 5 6 7 8 [関連記事] この漫画の記事は、公開した記事が原作となっています。 ⇒ VIP – CUPPAGE PLAZA

GENPASS 編集部 漫画担当
3月9日


VIP – CUPPAGE PLAZA
シンガポールに住んでいる日本人で、 Cuppage Plaza(カッページプラザ) を知らない人はいないんじゃないか。 オーチャードから少し歩いたところにある、一見ただの古いビル。だがその中身は違う。日本人が大好きなものが、 全部詰まっている。 KTV。ラウンジ。キャバクラ。そして居酒屋。つまり何かというと、 飲み屋の集合体。 男の社交場であり、男の財布が軽くなる場所でもある。 それがCuppage Plaza。 場所 5 Koek Rd, シンガポール 228796 カッページの店は基本的に 日本人向け 。値段は少し高い。だが女の子のクオリティも高い。そして日本語も通じる。 つまり 安心して飲める 。だが、安心して飲める場所ほど、人は油断する。 この日の俺も、完全に油断していた。 今回入ったのは「 VIP」。 店内は思ったよりコンパクト。でもそれがいい。コンパクトの店って、距離が近い。個室もなんだか豪華。 そしてここ、驚いたのは Japanese Setがある。1時間、ビール3杯/軽食1人前/LD1杯で80 SGD。 他のJapanese Se

GENPASS 編集 八田
3月6日


「28 HongKong Street」を潜った夜、僕は「本物」の洗礼を浴びた
シンガポールの夜は、粘りつくような湿気とともに更けていく。 ビジネスミーティングを終え、まとわりつく熱帯の空気に辟易しながら、僕はタクシーに乗り込んだ。 「どこへ行くんだ?」と運転手がバックミラー越しに聞いてくる。 「28 HongKong Street」と告げると、彼はニヤリと笑った。「 旦那、いい趣味しているね 。だが、通り過ぎても文句言うなよ。あそこには看板がないからな」 そう、今夜僕が目指すのは、単なるバーではない。アジアのバーシーンを牽引し続ける伝説の店、 『28 HongKong Street』 だ 。 廃墟? それとも倉庫? 試される「入る勇気」 タクシーが停まったのは、 ショップハウスが立ち並ぶ薄暗い通り だった。 「ここだよ」と言われて降りたものの、目の前にあるのは古びたベージュ色の壁だけ。 煌びやかなネオンもなければ、客引きの黒服もいない 。「28 Hongkong St」という住所だけを頼りに目を凝らすと、扉の脇に小さく、本当に申し訳なさそうに 「28」 という数字が書かれているのを見つけた 。 「本当にここか…?」...

GENPASS 匿名協力記者
2月21日


BRIXとIpanema シンガポール
――同じ国、同じ夜。なのに体験はまるで別物だった。 シンガポールの夜遊びって聞くと、「厳しそう」「高そう」「ルール多そう」そんなイメージが先に来る。 正直、それ―― 半分当たりで半分ハズレ だ。ちゃんと“場所”を選べば、この国の夜は想像以上に濃い。 その代表格が BRIX と Ipanema 。ともに出会い系Barとして名前はよく並べて語られるが、実際に行くと気づく。「これ、同列で比べる店じゃねぇな…」って。 場所 BRIX :グランドハイアットB1 Ipanema : まずBRIX まず空気が違う。入った瞬間に分かる。BRIXに足を踏み入れた瞬間。 照明は暗めで、音はズンと腹に来る。全体的に“夜の匂い”が濃い。 客層は欧米系の外国人多めで南米系もいる。おそらく、出張組、駐在、夜慣れした男たち。 店内を見渡した瞬間、こう思う。「……ここ、大人の雰囲気がするな。」 服装も短パンなのでは入店できず、落ち着いていて、焦らせない空気がある。 時間をかけて、会話と雰囲気を積み上げていくタイプの夜になると確信。 一方のIpanema 扉を開けた瞬間、景色が

GENPASS 編集 八田
2月1日


シンガポール・ゲイラン地区
Geylang Rd Lorong18 ──世界一クリーンな国に残された、唯一の“欲望の保護区” シンガポールって聞くとどうだ?「罰金国家」「ガム禁止」「清潔」……だいたいそんなイメージだろ。 ところがだ。この国には 政府が公式に「ここだけは認める」夜の街 が存在する。それが―― ゲイラン(Geylang)地区 だ。 隠れてやっている裏エリアじゃない。摘発と黙認のグレーですらない。 “管理された欲望”として、国家が許可したエリア。 この時点で、もう普通じゃない。 場所 Geylang Rd Lorong18付近 なぜゲイランは「政府公認」になったのか ここがまず一番アツい話だ。 シンガポール政府は昔から徹底した現実主義国家で「なくせないものは、隔離して管理する」という考え方を取る。 完全禁止にすると、地下化するし犯罪と結びつく、病気やトラブルが広がる。 それなら―― 場所を限定して、番号を振って、徹底的に管理したほうがマシだろ? そうして生まれたのがゲイラン。 営業できる場所を限定して、店ごとに番号管理し、病気万円を防ぐため定期検査があり、陽性が

GENPASS 編集 八田
1月31日
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