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![全部、夢のまま [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_a072990d0c3d4e168b96eebeb196ffcd~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_a072990d0c3d4e168b96eebeb196ffcd~mv2.webp)
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全部、夢のまま [最終話]
【最終話】 全部、夢のまま 前日、どこかに連れていくつもりはなかった。 夕方にロビーで会って、近くのカフェに入った。 観光でも、ディナーでもない時間だった。 ただ座っていた。 コーヒーを飲んだ。 何かを話したが、あとから何を話したか思い出せない種類の会話だった。 マニラのことを話した。 フィリピンの話をした。 何度来ても旅行者の目線しかないと俺が言うと、 「三好さんには永遠に旅行者の目線でいてほしい」とベラが言った。 「なぜ」と聞くと、 「そういう目で見られると、自分も少し違う場所に見える気がするから」と答えた。 それがこの4日間で一番正直な言葉だった。 「明日、何時のフライトですか」 「午後一番の便です」 彼女が少し笑った。 でも目は笑っていなかった。 それが何を意味しているか、俺にはわかっていた。 彼女が何を計算しているかも、察しはついていた。 「三好さん」 「ベラ」 彼女が止まった。 俺は軽く首を振った。 それだけで十分だった。 夜、ホテルの前で別れた。 「また明日」とは、どちらも言わなかった。 それが答えだった。 翌朝。 鏡の中に白いドレ

GENPASS 編集 三好
7月20日
![全部、夢のまま [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.webp)
![全部、夢のまま [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.webp)
全部、夢のまま [第3話]
【第3話】 帰りたくない 翌朝、LINEが来た。 「ベラでいいですよ」 俺は一言だけ返した。 「わかりました、ベラ」 昼前に「今日の予定は?」と彼女が聞いてきた。 仕事はない日だった。 「なければ一緒に出ませんか」と返した。 「どこへ」と来たので 「あなたが行ったことのない場所」と答えた。 「マニラで?」 「知ってます」 待ち合わせはホテルのロビーにした。 連れていったのはBlackbird。 アヤラ・トライアングル・ガーデンズの一角に立つ、 1937年建造の旧ニールソン空港ターミナルをそのまま使ったレストランだ。 マカティに来るたびに一度は入りたくなる場所がある。 アールデコの高い天井。 木のインテリアと丸窓。 窓の外に現代のマカティの高層ビル群が見える。 かつて滑走路だった場所に、今は高層ビルが並んでいる。 その対比が、この場所のすべてを語っていた。 スモークドサーモンのプレート₱750。 シンプルだが、素材が隠れていない。 食べることが目的じゃない。 空気を食べる場所だ。 かつて人々が出発し、帰ってきた場所。 この建物を設計した人間は、帰っ

GENPASS 編集 三好
7月19日
![全部、夢のまま [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_f371f95bafe743efa7804c815d914e89~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_f371f95bafe743efa7804c815d914e89~mv2.webp)
![全部、夢のまま [第2話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_f371f95bafe743efa7804c815d914e89~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_f371f95bafe743efa7804c815d914e89~mv2.webp)
全部、夢のまま [第2話]
【第2話】 ベラ バーはまだ静かだった。 「……少し、か」と彼女が繰り返した。 少し笑った。 「スマホの画面のことです。Fiancé、って出てたでしょう」 「ええ」 「見られましたね」 少し間があった。 俺は何も言わなかった。 「さっきの方、家族の古い知人なんです」と彼女が続けた。 「私が婚約していることを知っている人で。一人でバーにいるところを見られたら、父に伝わります」 英語だった。 説明のつもりで言ったのかもしれない。 それとも、言葉にすることで自分でも整理したかったのかもしれない。 俺には説明を聞いた気がしなかった。 そういう理由で行動を制限されている人間の話を、いつも聞いている気がした。 「その話、好きですか」 「え?」 「今あなたが生きている話のことです」 彼女は少し考えた。 「好きかどうかで考えたことがなかったです」 「なぜ」 「決まっていることを好きかどうか考えるのは、時間の無駄な気がして」 「時間の無駄じゃないですよ」 それだけ言った。それ以上は言わなかった。 彼女が俺を見た。 「どうしてそんなことを言うんですか」...

GENPASS 編集 三好
7月18日
![全部、夢のまま [第1話 / 全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_24e975e4072642e5831c4663f8ef3d61~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_24e975e4072642e5831c4663f8ef3d61~mv2.webp)
![全部、夢のまま [第1話 / 全4話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_24e975e4072642e5831c4663f8ef3d61~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_24e975e4072642e5831c4663f8ef3d61~mv2.webp)
全部、夢のまま [第1話 / 全4話]
【第1話】 Reyes家の娘 マニラには、何度来ても同じ重さで迎えられる。 ニノイ・アキノ国際空港を出た瞬間、湿気が全身に貼りつく。 南国の蒸し暑さに慣れているつもりでいても、マニラのそれはバンコクともジャカルタとも違う。 人の密度と、古いディーゼルの排気と、どこか遠くから漂う金の匂いが溶け合った空気が、街全体を低く覆っている。 それがこの街だ。好きでも嫌いでもない。 ただ毎回、同じ感触で体に入ってくる。 マニラは3度目だった。 自動車関連の商談。 日系メーカーのEV展開に向けた、フィリピン大手ディーラーグループとのサプライチェーン再設計が担当だ。 数ヶ月、先方の意思決定が動かない状態が続いていた。 キーマンがリスクを嫌がっている。 その逃げ道を塞ぐ形で、今週中に決着をつける。 そのつもりでマニラに入った。 チェックインしたのはRaffles Makati。 マカティのアヤラ・センターに隣接する、白いファサードが遠くから目立つホテルだ。 先方が手配してくれた。 翌日の本商談に備えて、前日の今夜、ホテルで開かれるチャリティーガラに顔を出す約束があっ

GENPASS 編集 三好
7月17日


海外クラブで“いけた”と思った夜、友人に全部持っていかれた話|マニラの現実がエグい
あの夜、完全に“いけた”と思ってた。 ——結果、俺だけ何も起きなかった。しかも理由が、エグかった。 マニラに来た理由は、ほぼない。 「なんか海外行きたいな」くらいのノリで、気づいたら航空券を取っていた。セブでもバンコクでもよかった。たまたま安かったのがマニラだっただけ。 ただ、出発前にYouTubeでこんな動画を見た。 「マニラのクラブ、日本人ってだけでバリバリモテる説」 再生回数、42万回。 ——信じた。完全に信じた。 昼、カフェでだらだらしていると友人が言った。 「マニラってクラブ結構ヤバいらしいで」 ヤバいの中身はよくわからない。でも、その曖昧さがちょうどよかった。 「海外なら余裕でしょ」 日本だったら絶対言わない。でも海外マジックというのは恐ろしいもので、なぜか強くなった気がした。根拠ゼロで「今日は当たり引くぞ」と思っていた。 この時点で、完全に自分が主役のつもりだった。 場所 向かったのは、BGCにある「XYLO at The Palace」。 外まで漏れてくる低音と、人のざわめき。入口の時点で、もう空気が違う。中に入った瞬間、全部に飲

GENPASS 匿名協力記者
5月27日


セブ島でナンパしたら展開が早すぎた話|クラブICONの夜、最後に気づいた違和感
まさか、こんな夜になるとは思っていなかった。 セブ島に来たのは、ただの現実逃避だった。 仕事に疲れて、彼女もいなくて、特に理由もなく航空券をポチった。 「海外行けばなんか変わるやろ」という、根拠ゼロの期待だけを持って飛行機に乗った。 着いてみたら何も変わらなかった。 飯はうまい。海はきれい。 でも夜9時、ホテルの部屋にて一人でYouTubeを見ている。 完全に旅行の無駄遣いだ。 そのとき、現地のナイトライフ動画が流れてきた。 「セブ島、クラブ行ったら普通にナンパできた」 再生回数、23万回。 「……行くか」 場所 Lot. 6 F. Cabahug St, Mabolo, Cebu City, 6000 Cebu, フィリピン 動機が不純すぎる。 でも人間なんてそんなもんだ。 マボロのクラブ「ICON」。 入場料200ペソ。 「安っ」と思いながらドアを開けた瞬間、 爆音のEDMとライトの洪水に飲み込まれた。 中に入ると、カップルだらけだった。 グループだらけだった。 一人で来ているのは、どう見ても俺だけだった。 「あ、完全にアウェイだ」 ビールを

GENPASS 匿名協力記者
4月22日


Dollhouse Bar アンヘレス
アンヘレスの夜って、毎回「今日は冷静に行こう」と思ってホテルを出るくせに、10分後にはその決意が紙みたいに薄くなっている。 俺の理性、毎回コンビニのレシートくらいの耐久力しかない。 そして何年か前のその夜、俺は、 Dollhouse Bar とかいう名前の店に吸い込まれていった。 場所 109 Raymond St, Balibago, Angeles, 2009 Pampanga, フィリピン 店内は、例によって明るすぎず暗すぎず、 「見えすぎると冷静になるし、見えなさすぎると不安になる」という男の弱さだけを完璧に研究した照明。 すごい。たぶん設計したやつは心理学者か悪魔だと思う。 そして座る。 女の子が現れ、横に座る。 もろストライク!!日本人対応がすごい! え!でも、なんでわかるの? 価格は、ビール200ペソくらい。LDは400~500ペソ。 バーファインは、色札によって価格が違ってくるが、4000~7000ペソほど。 そしてその子は細身で、愛想がよくて、ニコニコしていて、こっちを見るたびに 「あ、日本人慣れしているな」 とわかる安心感があ

GENPASS 編集 八田
3月24日


新キムラKTV マニラ
日本人がオーナーをしている 安すぎて逆に怖い店がある という。しかも居心地が良すぎるとのこと。はい、誰が流したの、そんな天国のような噂。と思いつつ足は店に向かっている。 マラテ。 Midnight Haven(旧LA Café)のすぐ近く 。え!やばいじゃん。前に記事( Midnight Haven(旧LA Café)マニラ )にも書いたがこの辺り、治安がやばすぎる。 つまり。そう エルミタエリア。 その旧LA Caféから数十歩の距離。天国と地獄はこんなに近いのか。神様ぁぁぁぁぁぁぁ! 場所 Midnight Haven(旧LA Café)のすぐ近く だらだら外にいても怖いので、さっさと入口を入る。 暗い 。普通のKTVより暗い。「大丈夫かここ…?」って思いながらも、でもまぁこんなもんかと言い聞かせる。 何故か 2階に誘導される 。席に座る。とりあえず飲み物と ビール をたのむと、全てどうでもよくなる。 45ペソ。 安すぎるだろ。よくよく聞くとギリ ハッピーアワー だったらしく安いみたい。 ハッピーアワーじゃないときの値段を聞くと 55ペソ..

GENPASS 編集 八田
2月23日


Abacca Massage Spa マカティ
マカティの夜遊びって、俺的には「派手に散る場所」と「静かに沈む場所」の2種類ある。 Abacca Massage Spaは後者。音もなく、抵抗もなく、 気づいたら深みに沈んでいるタイプの店 だ。 場所 Antipolo, Makati, Kalakhang Maynila, フィリピン 場所はマカティ中心部より、 ブルゴスのネオン地帯から少し外れたところ にある。観光客も少なく、いかにも“Abacca Massage目的”で来ている感じ。 夜になるとさらに暗くなり さまよってしまうので、歩きで行くのはあまりおすすめしない。 ここは知っている奴は知っている、いや界隈では有名だから、みんな知っているか。 ここのウリは、リンガム(睾丸)マッサージで有名な店。 だから、観光客向けというより、男が「一度ハマったやつが戻ってくる店」って空気がある。 俺は、なんだか今夜は前立腺マッサージの気分、ってなんの気分だかわからんが、いつもとは違う刺激を受けたくなっちゃって、この店にたどり着いた。 店に着くと、横から入っていった扉を開けると階段があるので上っていくとチャ

GENPASS 編集 八田
2月11日


Kojax&Plan B マニラ
マニラで夜遊びしたい?じゃあ答えは一択だ。P Burgos St。そしてその通りで、日本人が最後に行き着く終着駅が“Kojax & Plan B”だ。 夜20時。まだ街は“助走”の顔をしている。だが22時を回ったあたりから、ブルゴスは別の生き物に変わる。 ネオンが濃くなり、人の目つきが変わり、財布のヒモが緩む音が聞こえてくる。この通りはゴーゴーバーの集合体だ。マニラでゴーゴー行くなら、マカティのブルゴス以外に理由はない。 場所 P Burgos St沿い KojaxとPlan Bは、もともと別々の店だった。それが共同経営になって、同じ場所に“合体”。つまり何が起きたか。客も女の子も、うまいところだけが一箇所に集約された。日本人が多いのも、その結果だ。 片言の日本語が通じる子がいるのは偶然じゃない。ここは“日本人が安心して迷子になれる場所”として完成してしまっている。 店に入って腰を下ろす。すると始まる、ショーアップ。可愛い系から美人系まで、ちゃんと“振れ幅”がある。 細身で愛嬌があって、距離の詰め方がうまい。ああ、これだ。日本人が好きなやつ。..

GENPASS 編集 八田
2月8日


Midnight Haven(旧LA Café)マニラ
店前外観 ――店に入る前の5メートルが、一番ヤバい。 まず言っておく。この店、中の話をする前に“外”の話をしないと始まらない。 場所はエルミタ地区。マラテよりさらに生々しい、マニラの裏側が凝縮されたエリアだ。 場所 1429 Del Pilar St, Ermita, Manila, 1000 Metro Manila, フィリピン 入店前の5m付近の危険 タクシーを降りた瞬間。いや、正確に言うと――降りてから店に入るまでの5メートル。 ここが一番危ない。降りた瞬間にスられる、店に入る直前で囲まれる、帰りにタクシーを捕まえた瞬間を狙われる。全部、実際に起きている話だ。 「え、そんな大げさな」と思うかもしれないが、俺が行ったときはそうだった。ここは本気で言っている。 何が起きても不思議じゃない。 だから最初の鉄則はひとつ。スマホを出すな。財布を見せるな。周囲をキョロキョロするな。格好悪かろうが荷物を前に持て。無表情で、一直線に入口へ行け。 これができないと、Midnight Havenのスタートラインにすら立てない。 Café店内へ...

GENPASS 編集 伊達
2月6日


「Shinjuku Karaoke Bar」 Angeles City(アンヘレス)
Shinjuku Karaoke Barの外観 日本人に謎に人気がある「新宿 KARAOKE BAR」徹底攻略 〜Red Streetの喧騒から1段外して“落ち着いて勝つ”夜〜 アンヘレスの夜ってさ、最初こうなる。 Red Street(Walking Street / Fields Ave)で、ネオン、客引き、爆音、情報量――脳が処理落ちする。 で、テンションだけで突っ込むと、「疲れる」・「金だけ溶ける」・「何していたんだっけ?」になる。 そこで必要なのが“避難所”。落ち着けて、日本人が会話しやすくて、夜を立て直せる場所。 その答えが―― 「新宿 KARAOKE BAR」 場所 住所 24 Mon Tang Ave., Balibago, Angeles, Pampanga, Philippines Balibagoエリアで、Red Street周辺から動線が作りやすい立地。「大通り沿い」じゃなくて、一本外して落ち着くのがポイント! 店のキャラは、ここは“歌×飲み×会話”の日本人向け拠点 店の型は「カラオケバー」。ステージがあって、日本のカラオ

GENPASS 編集 八田
1月9日
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