top of page


ラオンダオホテル路地奥置屋 ビエンチャン
ラオス・ビエンチャンには、観光地の顔と、観光地ではない顔がある。 昼間はメコン川沿いを歩き、カフェでコーヒーを飲み 「ラオスってゆっくりしてていいな」みたいな顔ができる。 だが夜になると、人間の中にいる別の自分が起きてくる。 旅情ではない。 情緒でもない。 もっとしょうもない、パスポートに押せない種類のスタンプを欲しがる自分である。 場所:ホテル横の通り奥 ラオンダオホテル1の周辺。 ホテル横の道を奥へ入ると、空気が変わる。 表の通りにあったゆるさが、数メートル進んだだけで急に消える。 明かりの色も、音の響き方も、空気も違う。 観光のビエンチャンから、急に“裏口のビエンチャン”に切り替わる。 すると、するどい目つきの少年たちが数人寄ってくる。 「レディー?」「ガール?」 腕を引く。 距離が近い。 薄笑いしているが、空気は軽くない。 ここでまず、自分の中の旅慣れた男が死ぬ。 俺は海外夜遊びに詳しい顔をしていた。 だが、少年たちに囲まれた瞬間、 ただの迷い込んだ成人男性になった。 しかも、カメラや録音をしていないかチェックされる。 スマホ。ポケット。

GENPASS 編集 八田
6月30日
bottom of page
