セブ島でナンパしたら展開が早すぎた話|クラブICONの夜、最後に気づいた違和感
- GENPASS 匿名協力記者

- 4月22日
- 読了時間: 3分

まさか、こんな夜になるとは思っていなかった。
セブ島に来たのは、ただの現実逃避だった。
仕事に疲れて、彼女もいなくて、特に理由もなく航空券をポチった。
「海外行けばなんか変わるやろ」という、根拠ゼロの期待だけを持って飛行機に乗った。
着いてみたら何も変わらなかった。
飯はうまい。海はきれい。
でも夜9時、ホテルの部屋にて一人でYouTubeを見ている。
完全に旅行の無駄遣いだ。
そのとき、現地のナイトライフ動画が流れてきた。
「セブ島、クラブ行ったら普通にナンパできた」
再生回数、23万回。
「……行くか」
場所
Lot. 6 F. Cabahug St, Mabolo, Cebu City, 6000 Cebu, フィリピン
動機が不純すぎる。
でも人間なんてそんなもんだ。
マボロのクラブ「ICON」。
入場料200ペソ。
「安っ」と思いながらドアを開けた瞬間、
爆音のEDMとライトの洪水に飲み込まれた。
中に入ると、カップルだらけだった。
グループだらけだった。
一人で来ているのは、どう見ても俺だけだった。
「あ、完全にアウェイだ」
ビールを頼んで、柱の近くで飲んだ。
柱の近くで飲むやつ、絶対モテない。わかっている。
でも他にどこに立てばいいんだ。
隣のテーブルの女性と目が合った。
向こうが笑った。
か、かわいいっていうか、
笑いかけてくるっていうか、
目が合ってるっていうか、
か、かわいいっていうか……
気づいたら話しかけていた。
3分後、隣に座っていた。
3分て。 3分て!!
日本なら3時間かけて連絡先を聞くかどうか悩んでいる時間だぞ。
「ここ、日本なら連絡先交換で終わるやつだ……」
頭では理解しているのに、体がついていかない。
なんならこっちがびびっている。情けない。
隣のテーブルでは、さっきまで完全に他人だった男女が肩を組んで笑っている。
出会って何分だよ。
こっちはまだ心臓がうるさいのに、向こうはもう慣れた顔をしている。
「いや、仲良くなるスピードどうなってるん?」
考えすぎた時点で負けなんだと、この夜に初めて理解した。
そのまま一緒に飲んで、踊って——気づけば店を出ていた。
ノリで来てしまった。完全に。
ホテルへ向かうタクシーの中、彼女との距離は限りなく近かった。
というか、もう密着している。
「寒い」と言いながら腕を絡めてくる。
寒くないだろ、セブ島だぞ。でもまあ、いい。
耳元で何か囁かれた。
「I have everything you need.」
意味が、その時はよくわからなかった。
ニュアンスで「そういうことか」と解釈した。
テンションが上がった。完全に上がった。
エレベーターのボタンを押す指が、若干震えている。
情けない。でも仕方ない。
部屋に入り、シャワーを先に浴びると言って消えた。
バスルームのすりガラス越しに、シルエットが見える。
な、なんか、、、
がっしりしているな。
「まぁ海外の女性は体格いいし、こんなものか」
自分に言い聞かせた。
部屋に戻ってきた瞬間、照明が当たった。
喉元に、くっきりとした影。
「I have everything you need.」の意味が、ようやくわかった。
玉と竿、両方付きだった。
「……あ」
怒りでも驚きでもなく——なぜか、妙な納得感があった。
そりゃ慣れているわけだ。
とりあえずビールを開けた。
プシュ。
うまかった。
それだけは、本当だった。
セブ島、特にクラブICONには一定数いる。
知らずに行くと俺みたいになる。
「海外の夜は、"可愛い"より"違和感"を信じろ。」
これが、あの夜で一番学んだことです。
……でも正直、「I have everything you need」の意味がわかった瞬間のあの納得感、
いまだにうまく説明できないでいる。
——ちなみに、航空券をポチった23万回の動画には、
この話は書いていなかった。

■ クラブICON 基本情報
場所:マボロ地区(アヤラモールからタクシーで約5分)
入場料:金・土曜 200ペソ/平日 100ペソ
ドリンク:ビール100〜150ペソ前後
雰囲気:観光客とローカル混在。初めてでも入りやすい大箱クラブ





“考えすぎた時点で負け”と“違和感を信じろ”、この2つで海外ナイト攻略できそうですね…リアルすぎて面白かったです。