top of page

「コーラいらないならあたしいらない?」バンコクSpanky's

執筆者の写真: GENPASS 匿名協力記者
GENPASS 匿名協力記者
4 日前
読了時間: 6分

ナナプラザ2階。

今回やって来たのはゴーゴーバー「Spanky's(スパンキーズ)」。


Photo: FritzDaCat / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0

 

店の前まで来ると、中からすでに音が聞こえてくる。

「おお……」

まだ入ってないのに元気だな。


Spanky'sはナナプラザ2階にあるゴーゴーバー。

訪問時は19:30〜03:00だった。

外まで音が聞こえてくる時点で、静かな店ではなさそうだ。

ということで、入店。


場所



店内はやっぱり賑やかだった。

ステージに視線が集まり、客席からも声が飛んでいる。

「なるほど。これはワイワイ系だな」


とりあえず席へ。

さて、何を飲もうか。

周りを見る。

ビール。

ウイスキー。

カクテル。


そして俺。

コーラ。


「俺だけ健康診断の帰りみたいになってない?」

ちなみにコーラは180バーツ。

まあいい。


俺は酒を飲まない。

コーラで夜遊びする男、それが俺だ。

そんな感じでコーラを飲んでいると、女の子が一人やって来た。


「コーラ?」

「うん」

「お酒は?」

「飲まない」

「飲まないの?」

「うん。コーラ好きだから」


女の子は俺の手元を見てそれから俺の顔を見る。

「変なの」

いきなりだった。

「初対面でそれ言う?」

女の子は笑った。


名前はMAY。

この時点で、なんとなく分かった。

この子俺を弄るタイプだ。

MAYはそのまま俺の向かいに座る。


「日本人?」

「そう」

「一人?」

「一人」

「何してるの?」

「今日は取材」

「取材?」

「この店の記事を書く」


MAYが俺の顔を見る。

「本当に?」

「本当」

「私のことも書く?」

「いいの?」

「いいよ」

「じゃあ、面白いことしてよ」

「もうしてる」

「何が?」

 

MAYが俺のコーラを指差す。

「コーラ飲んでる」

「それだけ?」

「十分面白い」


……俺そんなに面白い客か?


俺は店を取材しているはずだった。

ところが気づけばMAYに俺自身を取材されている。

なんだこの立場。


そんなMAYと話しているうちに、ステージが始まった。

音楽が変わる。

照明が動く。

ステージに視線が集まる。

実際に目の前で見ると、写真やネットで見るより迫力がある。


「どう?」

横からMAY。

「面白い」

「好き?」

「取材だから」

「またそれ?」

「だって取材だもん」

「はいはい」


完全に信じていない。


ショーを見ながら、MAYと話す。

店のこと。

バンコクのこと。

日本のこと。

こっちが質問しているつもりなのに、

いつの間にか俺のほうが質問されている。


「今日は一人?」

「うん」

「寂しくない?」

「別に」

「本当に?」

「本当」

「ふーん」

そう言いながらMAYが少し顔を近づける。


「何?」

「別に」


いや今なんかあっただろ。


MAYが笑う。

完全に俺の反応を楽しんでいる。


最初は「ちょっと店を見て帰ろう」と思っていた。

ところが、気づけばショーだけじゃなく

MAYとの距離そのものが気になっている。


向かいに座っていたはずが、いつの間にか俺のすぐ横。

顔を向けると近い。


「近くない?」

「そう?」

MAYは笑うだけ。

こういうところがずるい。


そして時間が過ぎる。

気づけば、コーラも残り少ない。

そんな俺の手元をMAYが見る。


「コーラ、もうなくなったね」

「うん」

「もう一杯飲む?」

「いや、もういいかな」

MAYが少し笑う。

そして一言。


「コーラいらないなら、あたしいらない?」


「え?」

思わずMAYを見る。


「なんでコーラとMAYが同じ選択肢なんだよ」


MAYが笑う。

「だってコーラなくなったから」

「そういう問題じゃないだろ」

その笑い方がさっきまでより少しだけ意味深に見えた。

 

……気のせいか?


MAYが少しだけ真面目な顔をする。

「じゃあ、外行く?」

「え?」

「一緒に」


……急だ。


さっきまで180バーツのコーラを飲みながら、ショーを見ていた。

それが、いつの間にかこんな話になっている。


「冗談?」

「どう思う?」


MAYが俺を見る。

今度は笑っていない。

その目を見て、ようやく分かった。


ああ。

これは、そういう意味なのか。


「……行く」


MAYが笑う。

「やっぱり」

その笑顔にまたやられた。


店を出る前にバーファイン。

今回のバーファインは1,000バーツ。

支払いを済ませMAYと一緒に店を出る。


ナナプラザの中はまだ賑やか。

さっきまでいたSpanky'sの音も聞こえている。



なのに店を出て二人で歩き始めると

少しだけ空気が変わった気がした。

店の中では客と女の子。

でも、今は二人きり。


「ホテル?」

「うん」

「分かった」

短い会話。


MAYが隣を歩く。

肩が触れそうになる。


「緊張してる?」

「してない」

「してる」

「ちょっとだけ」

「やっぱり」


また笑われた。



ホテルのドアが閉まると、MAYが振り返った。

「乾杯しよ……コーラで」


瓶を合わせ喉を鳴らす。その首筋が艶めいていた。

「見てたでしょ。エロい目」


膝に跨がり、俺の手をスカートの中へ導く。

布越しでも分かる湿り気。

「店にいるときから、ちょっとだけ濡れてた」


器用にベルトを外し、冷たい手で扱く。

上目遣いで俺を見る。


「舐めながら見るの、好き?」

深く咥え、唾液の音を響かせる。


「ねぇ、入れてほしい?」

下着を脱ぐ。

黒いレースはぐっしょり濡れていた。


「見て。あたし、こんなになってる」

「お前のせいだろ」

跨がり、ゆっくりと腰を下ろす。


「あ……ああ……」

「っ、きつ」

根元まで飲み込み、体が震える。


「きもちすぎて、おかしくなりそう」

下から突き上げると、声が部屋に響く。

「ああ……! いい、あ、あ、いい……!」 

内側がきゅうと締まる。


「や、あたし、いく……!」

大きく仰け反り、痙攣するように締め付けた。


「頭の中、まだシュワシュワしてる」

「炭酸かよ」

「ねぇ、まだ硬いままじゃん」

四つん這いになり、振り返って笑う。


「きて。あたしの奥、まだあなたが足りない」

一気に突き入れる。

「ああ……!」

シーツを握りしめ、声を殺そうとする。

「ああだめあたしまたいきそう!」

「中に、出して……!」

彼女の最奥で、思い切り果てた。


「まだ中で、あなたのが、びくびくしてる……」

とろけた顔で笑うMAY。

「……コーラより、おいしかった?」

「比較するな」

「だって、コーラとあたし、どっちがいい?」

「お前だよ」

「やった」

俺の腕にすり寄り、子猫みたいに笑う。


「ねぇ、あたし、明日も会いたい」

「明日もコーラ飲むのか?」

「うん。そしたらまたこういうことできるでしょ?」

「コーラに何を求めてるんだよ」

「炭酸の力」


笑い声が部屋に溶けていく。

夜は、まだ明けない。



翌朝。

二人で朝食を一緒にすることになった。

MAYおすすめの店らしい。


メニューに目を通すよりも、

MAYにおすすめを聞くよりも先に、

「飲み物はコーラ以外認めません」


やっぱりかよ。


Spanky'sに来たとき俺は

ただ店の雰囲気を見て帰るつもりだった。

それが180バーツのコーラを飲んでいたらMAYに声をかけられた。


ショーを見て、弄られて、笑っているうちに距離が縮まった。

気づけば一緒に店を出て、翌朝にはコーラまで弄られている。


「コーラとあたし、どっちがいい?」


そう聞かれたら――

今度はちゃんと答えられる気がする。



コメント


bottom of page