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Sumo shiatsu&Spa ジャカルタ

執筆者の写真: GENPASS 編集 八田
GENPASS 編集 八田
9月15日
読了時間: 6分

更新日:10月6日

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ジャカルタ北部、Kelapa Gading。

中心部から車を走らせ、渋滞に揉まれながら北へ向かう。

そして、「本当にこの先に相撲があるのか」と不安になってきた頃。

現れた。

SUMO SHIATSU & SPA。

名前が強い。

SUMO。

SHIATSU。

日本人としては、知らないふりをして通り過ぎにくい二単語である。



場所



ここはマッサージだけでなく、

サウナやジャグジーなども備えた大型スパ。

女性のランクや部屋によって料金が変わるシステムで

今回はせっかくなのでジャグジー付きの個室を選んだ。


受付の奥へ進み、女性を選ぶ。

その中で目に止まったのは、小柄で華奢なインドネシア人女性だった。


肩幅は狭い。

腰も細い。

笑うと頬が丸くなる。

SUMOという店名から勝手に重量級を想像していたが、

出てきたのは完全なる軽量級だった。


まあいい。

相撲を取るわけではない。



俺は彼女を選び、個室へ向かった。

ジャグジーで身体を温めたあと、

ベッドへうつ伏せになる。

そして始まったのが、

店名にも入っているSHIATSU。

日本発祥の技術を、ジャカルタで逆輸入する。

ちょっと楽しみだった。


彼女の指が肩へ入る。

……弱い。

もう一度押す。

……弱い。

押されていることは分かる。

ただ、俺の肩こりにはまだ情報が届いていない。


「Strong(もっと強く)」


彼女が頑張る。

顔まで力んでいる。

だが弱い。

華奢な身体で一生懸命押している姿は可愛い。

可愛いのだが、肩こりは可愛さでは治らない。


俺は身振りを交えながら、

「More weight(もっと体重をかけて)」

と教える。

彼女が不思議そうな顔をした。

「Shiatsu……Japanese?」

「Yes」

「You know?」


ここで「知らない」と言えばよかった。

だが、日本人のくだらないプライドが顔を出した。


「Little」


少しなら分かる。

嘘ではない。

肩を押すくらいなら、俺だってできる。

すると彼女が俺を指さす。


「Teacher?」


先生?

ここでも普通にYesと言えばよかった。

しかし、店の名前はSUMOである。

俺は余計なことを言った。


「Japanese teacher……Oyakata(親方)」


彼女の目が輝く。


「Oyakata!」


誕生した。

ジャカルタに、何の資格も持たない親方が誕生した。


俺は腕の力だけではなく、

身体ごと体重を乗せるよう教える。

「Body weight(体重を使って)」

彼女が真似する。

さっきよりいい。


「Good!」

「Good, Oyakata?」

「Good!」


楽しそうだ。


さらに強くするため、

今度は足を使って背中へ体重を乗せてもらう。


これがハマった。


足の裏から体重がグッと入る。

「そこ!そこ!」

日本語は分からなくても、

声の勢いで正解だと理解したらしい。


「Good?」

「Very good!」

すると突然。

「ゴッツァンデス!」


おい、どこで覚えた…。


俺も人のことは言えないが

どうやら以前の日本人客から教わったらしい。

意味は分かっていない。


「親方」と「ごっつぁんです」だけ

知っているインドネシア人女性。

日本文化交流として、教材が偏りすぎている。


それでも弟子の成長は早かった。

足の裏で体重を調整し、

背中から腰へうまく圧を移していく。

さっきまでエレベーターのボタン程度だった指圧が

ついに俺の肩こりまで到達した。


素晴らしい。

弟子よ。

成長したな。

俺が満足していると、彼女がニヤッと笑った。


「My turn(次は私の番)」


一瞬、今度は俺がうつ伏せから仰向けにターンするのか?

と思ったが違った。

今度は彼女が俺を楽しませる番という意味らしい。


ここから空気が変わった。

さっきまで「Oyakata!」と笑っていた弟子が、身体を寄せてくる。


細い身体。

柔らかな肌。

近距離の息。

キスを交わし、オーラルを挟みながら距離がなくなっていく。


指圧の授業は終わった。

ここからは完全に別科目である。

……と思ったのだが。

途中で彼女が突然ベッドを降りた。

そして、自分の足へローションを塗り始める。


「……何してるの?」


彼女は得意げに俺を見る。

「Oyakata!」


嫌な予感しかしない…。


ローションで光った足が、

そのまま俺の息子へ近づいてくる。

そして挟む。

動かす。


おいっ!


俺が教えたのは、全体重を使った指圧である。

そこへの応用方法については、一切講義していない。


「Good?」


彼女はめちゃくちゃ得意げだ。

「……Good」

悔しい。

普通に気持ちいい。


「Strong?」


「いや、そこはStrongにしなくていい!」

いやいや、伝わらない。


さらに足が動く。

経験者かと思うほど足の使い方がうまい。

片足が土踏まずで、

別の片足が足の指で筋のあたりを攻めてくる。

何より足コキをしているときの彼女の顔がいい顔している。

そして、俺が感じる羞恥心からの

魂が抜けてしまいそうなくらいの昇天気分。


まずいっ!

新しい扉が開きそうだ


数十秒前まで「俺にそんな性癖はない」と断言できた。

ところが今は、その扉を少し開けて、

向こう側にどんな世界があるのか覗き始めている。


待て待てー!


俺。

我に返れ。

ジャカルタまで来て、

新しい自分を発見している場合じゃない。


一度仕切り直した。

彼女も楽しそうに笑う。


どうやら本人としては、

Oyakataは足を使うと喜ぶ。

という学習結果を、忠実に応用しただけらしい。


教えたことは間違っていない。

応用先だけが完全に間違っていた。


そこから本来の流れへ戻る。

最後はコンドームを着けて本番。

さっきまで弟子だった彼女が、

今度は華奢な身体を積極的に動かしてくる。


キス。

腰の動き。

耳元の息。

途中で謎の指圧教室が

開催されたことなど忘れ、そのまま無事フィニッシュ。


弟子が勝手に新技を開発する事故はあった。

危うく新しい性癖まで開拓されかけた。

それでも最後は、予定していた目的地へきちんと到着した。



終わって二人で笑っていると、彼女がスマホを取り出した。

何やら入力している。

画面を覗く。


OYAKATA


嫌な予感がする。

検索結果には、

SUMO STABLEMASTER

相撲部屋を率いる師匠。


彼女が画面を見る。

俺を見る。

もう一度画面を見る。

「Oyakata……SUMO?」


あ、バレた。


「No teacher?」

Teacherじゃないの?

という顔をしている。


「……Little teacher」


く、苦しい。

彼女は俺の腹を見た。

そして爆笑した。


「Oyakata!」

「だからTeacherだって!」

「No!SUMO!」


さっきまで素直だった弟子が、

最後の最後で親方へ反抗期を迎えた。



店を出る。

受付へ戻ろうとした、そのとき。

後ろから大きな声が飛んできた。


「Bye-bye, Oyakata!」


振り返る。

彼女が満面の笑みで手を振っている。

そして最後に、

「ゴッツァンデス!」


やめろ。



店の名は、Sumo shiatsu&Spa。

日本人というだけで格好をつけて指圧を教え、

Teacherの意味だと嘘をついて「親方」と呼ばせた。


弟子は体重の使い方を覚え、

足まで使えるようになり、

最後には俺が一度も教えていない技まで勝手に開発した。


弟子が親方を超える瞬間というのは、美しい。


ただ普通、

弟子は親方の股間を踏み台にして成長しない。


相撲は一度も取らなかった。

なのに帰る頃には、俺だけ立派な親方になっていた。

最後の決まり手は――


翻訳アプリによる

「嘘バレ」だった。



※料金・サービス内容は時期や女性、部屋によって異なる可能性があります。本記事は公開されている店舗情報・体験談を参考に再構成しています。



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