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Anjani Spa ジョグジャカルタ

執筆者の写真: GENPASS 編集 八田
GENPASS 編集 八田
2 日前
読了時間: 5分

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ジョグジャカルタといえば、ボロブドゥール遺跡にプランバナン寺院。

インドネシアが誇る歴史の街である。

そんな由緒正しい土地で、

俺がスマホに打ち込んだ検索ワードは「スパ」。


文明の歴史を学びに来たはずが、

気づけば自分の欲望の歴史を更新しようとしている。

人類は進歩しても、俺はまったく進歩していない。


向かったのは、市街地の北西、

ジョンボル地区にある「Anjani Spa」。

観光客でにぎわう中心街から

少し離れた場所まで来たのには、もちろん理由がある。


癒やされたいのだ。

できれば、ちょっと色っぽく。



場所


受付でコースを選び、

案内された部屋で待っていると、一人の女の子が現れた。

細身なのに、女性らしい丸みが目を引く。

笑うと目尻が下がるタイプ。

こちらまでつられてニヤけてしまう。


よし!


今日のジョグジャカルタ観光、

もう成功でいいんじゃないか。


まずはベッドにうつ伏せになり、マッサージ開始。

オイルの温かさと彼女の手の柔らかさに、俺の警戒心は一瞬で溶けた。

ところが、開始からしばらくして事件は起こった。


「アッ!」

背後から突然の悲鳴。

振り返ると、女の子が片脚を押さえている。

どうやら、ふくらはぎがつったらしい。


おいおい、大丈夫か!

心配して起き上がると、彼女が申し訳なさそうに笑う。

「ちょっと、ここ伸ばして揉んでもらっていい?」


……え?

俺が?


俺は今、料金を払ってマッサージを受けている側だぞ。

でも、エロ目的のマッサージだから

本格的なのじゃないからいーけどさー。

しかも、痛そうにしている女の子を

放っておけるほど、俺は冷酷ではない。

彼女のふくらはぎに手を添えた。


「このへん?」

「うん、そこ。ありがとう」

言われるままに、ゆっくり揉みほぐす。

そして十秒後。


……あれ?

なんだ、この感触。

肌がすべすべしている。

ふくらはぎって、こんなに柔らかかったっけ。

普段、女の子の肌なんてここまで触らないから新触感。


もう少し丁寧にやってみよう。

さっきまで「なぜ客が働く」と文句を言っていた男が、

急に施術の質を追求し始める。

彼女が笑顔で言った。


「上手! 他もお願いしていい?」

「もちろん!」


返事が速い。

契約書にサインする前の営業マンでも、

ここまで食いつかない。


肩、背中、首元。

凝りそうな場所を順番に揉んでいくと、

彼女は気持ちよさそうに息をつく。

それがエロかったのか、俺も流れでおっぱいを揉み始める。


左右のバランスは大事だ。

何のバランスかは聞かないでほしい。

我ながら、実に不純な動機で

謎の職人魂が目覚め真面目に働いている。


だんだん俺の気持ちが上がり始めると

別の問題が発生してきた。

息子が出勤してきたのである。


おい、誰が出勤許可を出した!


よく考えたらそういうお店だから普通の反応と思いつつ

俺が身を乗り出した拍子に、

息子と彼女の距離が0になり挨拶している。

女の子が一瞬きょとんとして、すぐに吹き出す。


「あら、そっちも元気なったのね」


終わった。

俺の下心、現行犯逮捕である。

いや、そういうお店だろ!


彼女は、いたずらっぽく笑った。

「じゃあ、今度は私の番ね」


待ってました!


……と叫びたかったが、

ここは余裕のある男を装い、静かにうなずく。

彼女に促されてベッドに戻り仰向けになる。


さっきまで俺が張り切っていたせいか、彼女も妙に楽しそうだ。

近づく笑顔。耳元での囁き。

俺の余裕は、さっき受付に置いてきたらしい。

息子はすでに始業前から出勤していたので

あっさりフィニッシュ。


早い。早すぎる…。

普段とは違う展開に妙に気持ち良くなってしまって

今日はゆっくり味わう長期戦だと思っていたのに

蓋を開ければ短距離走。

しかもフライング気味でゴールした。


女の子はそんな俺を見て、くすくす笑っている。

そして、頬に軽くキス。

「マッサージ、ありがとう」


うわー、ずるい。

その笑顔とキスは反則だろ!


俺が照れていると、彼女が時計を指さした。

「あと5分あるよ。もう一回?」

な、なんだと?

5分。

短いようで、今日の俺にとっては十分な時間だ。

少なくとも一回戦の実績から考えれば…。


さっきまで情けなかった息子が、

再びやる気を取り戻す。

俺も見栄を張って笑った。


「もちろん!」


そして勢いよく体勢を変えた、その瞬間。

ピキッ。

「いっっったああ!」

ふくらはぎが、つった。

今度は俺だった。


女の子は一瞬驚いたあと、状況を理解して大爆笑。

「大丈夫? ここ?」

笑いながら、今度は彼女が

俺の脚を伸ばしながら揉んでくれる。


そうだよ。

これが本来のサービスだよ。

ただし、今じゃない。


二回戦に燃えていた息子は、

まだ戦場を静かに見つめている。

しかし親父のふくらはぎが、まったく言うことを聞かない。

結局、残り5分は脚の救護活動で終了。



Anjani Spa。

最初に脚がつったのは女の子。

最後に脚がつったのは俺。

互いにマッサージをし合って、最後は互いに笑っていた。

まあ、たまにはこんな夜も悪くない。


一つだけはっきりしたことがある。

下半身はいつだってやる気満々だった。


ただ、俺の下半身同士の意見が

まったく一致していなかった…。



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