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Miyya KTV and Lounge ジャカルタ

執筆者の写真: GENPASS 編集 八田
GENPASS 編集 八田
10月8日
読了時間: 5分

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ジャカルタには、名前だけ見ても何をする店なのか分かりにくい店がある。

今回向かったのは、

Miyya KTV and Lounge。


名前には「KTV」。

つまりカラオケ。

当然、歌って飲む店を想像する。


だが今回の目的は歌ではない。

大人のマッサージ側である。


ややこしい。

マイクを握りに来たわけではない。

握られる方に期待して来た。



場所



受付で説明を聞く。

女の子には、

Silver。

Gold。

二つのランクがあるらしい。

Goldのが若干高い。

「何が違うんだ?」

説明を聞く。

……。

よく分からない。


だが考えてみてほしい。

銀と金。

この二つを並べられて、

「じゃあ銀で」

と言える男がどれだけいるだろうか。


オリンピックなら金。

宝なら金。

RPGでも金色の装備はなんとなく強そうだ。


違いは分からない。

でもGoldにした。

完全に店側の術中である。



そして女の子が来る。

黒髪。

細身。

笑顔がかわいい。

なるほど。

これがGoldか!


何が「なるほど」なのかは俺にも分からない。

でもGoldと言われてから見ると、Goldに見える。

人間の脳というのは便利だ。


彼女が笑って、

「コンニチワ」

と言った。

「日本語できるの?」

「スコシ」

お。

日本人客もそれなりに来るのだろう。

知っている日本語を聞いてみると、

「キモチイイ?」

「ダイジョウブ?」


なるほど…。業界用語ね。

かなり実戦型の日本語教育を受けている。

日常会話より先に必要な単語だけ覚えている。


当たりキター!!



部屋へ入り、まずは普通のマッサージから始まった。

正直、ここはあまり期待していなかった。

事前に、

「マッサージ自体は短い」

という話を聞いていたからだ。

どうせ前座だろう。

そう思っていた。


ところが。

肩。

背中。

腰。

……。

あれ?

普通にうまい。


いや。

俺の体には合うのか、

なぜか気持ちいい。

特に右肩。

俺は普段からここが凝っている。


彼女の指が、

ちょうどその奥へ入った。

そこ。

そこだ。

そこ、めちゃくちゃ気持ちいい!


もっと!と思った瞬間。

彼女の手が離れた。

終了。

え?

待って。

俺の右肩、今ちょうど始まったところなんだけど。


完全に途中。

映画で言えば主人公がようやく旅に出たくらい。

俺の右肩だけ、

エンドロールを受け入れていない。


だがまあいい。

俺は肩こりを治すためにジャカルタへ来たわけではない。

普通のマッサージは前座。

大人のマッサージはここからである。

ニヤリ!



そして空気が変わった。

距離が一気に近くなる。

さっきまで肩を揉んでいた手が、

今度は別の場所へ。


触り方がいい。

さすがGold。

……と言いたいところだが、

相変わらずSilverとの違いは分からない。


彼女の片手が息子へ。

もう一方の手が俺の身体をなぞる。

そして偶然、

その手が右肩へ来た。


しかも。

さっき普通のマッサージで途中終了した、

あのツボ。

ドンピシャ。

思わず声が出た。


「そこそこそこ!」


彼女の手は動き続ける。

「そこ!そこ気持ちいい!」


すると彼女が、

ニヤッ。

次の瞬間。

右肩を押していた手は離れ

息子側の手が急に本気を出した。


……ん?

違う。

そっちじゃない。

いや。

でも、そっちも間違ってはいない。


だが、

俺が今言った「そこ」は右肩だ。

彼女が俺を見る。

そして得意そうに、

「アソコ、キモチイイ?」


……。

一文字増えた。


なるほど。

彼女の中では、

俺の「そこ」が、

完全に「あそこ」へ変換されている。


おいおいおい!


俺は訂正しようとした。

「違う違う。そこ」

右肩を指す。

彼女は下を見る。

「アソコ?」

「いや、そこ!」

「アソコ?」

日本語教室が始まった。


しかも教材は俺の身体である。

だがここで問題が起きた。

彼女の手は止まっていない。

つまり、

あそこも普通に気持ちいい。


彼女がもう一度、

「アソコ、キモチイイ?」

と聞いてくる。

俺は少し考えた。

そして正直に答えた。


「……アソコも気持ちいい」


終わった。

訂正失敗。

右肩が気持ちよかった。

でも、

息子も気持ちいい。

誤解を解きたい俺とは逆に、

身体が彼女の解釈を全面支持している。


仕方がない。

俺は右肩を指して、

「そこ」

次に下を指して、

「あそこ」


彼女が、

「ソコ?」

肩。

「アソコ?」

下。


「そう!」


理解した。

そして彼女、爆笑。

俺も笑った。

ジャカルタまで来て、

現地の女性に日本語を教えることになるとは思わなかった。


しかも「あ」一文字の有無で

対象が右肩から息子へ移動する授業である。


日本語は難しい。

彼女は完全に覚えた。

ニヤニヤしながら下を指して、

「アソコ?」

「そう!」

笑う。

授業完了。

学習内容にはかなり偏りがある。



そこからは、もう余計な説明はいらなかった。

彼女は覚えたての日本語より、

身体の扱いの方がずっと上手かった。 


距離が近くなる。

笑っていた顔も、少しずつ違う表情に変わっていく。

さっきまで「そこ」と「あそこ」で笑っていたのに、

今度は俺の方が日本語を忘れそうになる。


コンドームをつけて、そのまま本番まで進んだ。 

ここまで来ると、

SilverなのかGoldなのかなんて本当にどうでもいい。


彼女の腰に手を回す。

身体が重なる。

近くで聞こえる息。

さっきまで笑っていた彼女の表情が変わる。

俺も余計なことを考えなくなった。


「そこ」でもない。

「あそこ」でもない。

今はただ気持ちいい。 

そして最後は、しっかりフィニッシュ。


普通のマッサージは右肩の途中で終わったが、

大人のマッサージは最後まで完走した。



Miyya KTV and Lounge。

SilverとGoldの違いは、

最後までよく分からなかった。

だがこの夜、

ひとつだけ確実に理解した違いがある。


「そこ」と「あそこ」


違いは、

たった「あ」一文字。

それなのに、「あ」が入った瞬間、

授業内容は一気に18禁になった。


そして授業の最後、

彼女が一番念入りに復習したのは――

「あそこ」だった。 

言葉も、場所も。




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