Grand Imperial Spa ジャカルタ

更新日:10月6日
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ジャカルタで「サウナに入りたい」と思った。
別に健康になりたいわけではない。
もっと正直に言えば、
その先に何かあるサウナに入りたかった。
そんな不純な動機で向かったのが、南ジャカルタ、
Blok Mからも近い場所にあるGrand Imperial Spa。
サウナ、風呂、水風呂、垢すり、マッサージ。
ちゃんとした男性向けスパとして設備がそろっていて、上階には女性セラピストによるマッサージの個室も並んでいる。
つまり、身体を整えたあとに、
別のところまで整う可能性がある。
うん、いい施設だ。
場所
受付を済ませ、まずは風呂とサウナへ。
汗を出す。
水風呂に入る。
また温める。
この時点ですでに気持ちいい。
だが今日の俺には、もうひとつ目的があった。
垢すり。
海外のスパで垢すりを受けるのは、
妙にテンションが上がる。
ベッドに横になり、担当の女性を待つ。
俺の頭の中では、勝手に少し若めの女性を想像していた。
そして現れた。
おばちゃん。
チーン。
(-人-)
……。
いや。
もちろん悪くない。
悪くないんだが、
俺の中で勝手に流れていたBGMが一回止まった。
「今日はジャカルタで大人の夜を――♪」
から、
「近所の銭湯」
へ急激にジャンルが変わった。
しかも垢すりは、訪問時は裸で受ける流れだった。
俺はほぼ全裸。
目の前にはおばちゃん。
逃げ場はない。
だが、おばちゃんはそんな俺の戸惑いなど一切気にしない。
仕事開始。
ゴシッ。
ゴシゴシッ。
「痛っ!」
思っていたより強い。
背中。
腕。
脚。
容赦がない。
俺の皮膚から何かがどんどん剥がれていく。
ジャカルタに来てからの汚れどころか、
日本から持ってきた過去まで削られている気がした。
だが数分すると変化が起きた。
……気持ちいい。
めちゃくちゃ気持ちいい!
強い。
でも痛すぎない。
擦る場所も的確。
俺はだんだん、おばちゃんを見る目が変わってきた。
最初。
「おばちゃんか……」
5分後。
「力強いな、この人」
10分後。
「めちゃくちゃ上手いな」
15分後。
「笑った顔、ちょっと可愛いな」
20分後。
「この人を指名したいんですけど!!」
まだ終わっていない。
問題はここからだった。
身体をゴシゴシ擦られている。
風呂とサウナで血行も良くなっている。
全裸。
そして、身体のかなり際どいところまで普通に洗われる。
その結果、俺の息子が
おはようございます!
(`・ω・´)ゞ
起立をした。
まずい。
これは違う。
恋じゃない。
性癖でもない。
血行だ。
うん、血行だ!
俺はそう言い聞かせた。
だが息子は立ったまま戻らない。
おばちゃんは完全無視。
俺の身体では明らかな異常事態が発生しているのに、
おばちゃんは普通に身体を洗う。
そして顔にパックまでしてくれる。
プロは客の煩悩を見ない。
垢だけを見る。
あんたプロだよ!
そんなプロにしばらくすると、
俺の中に別の感情が芽生えてきた。
お願い。
もうそこまで全身を洗ったなら、
息子も仲間に入れてあげてください。
m(_ _)m
とは言えない。
当然言えない。
でも、ずっと起立している。
完全に一人だけ朝礼に参加している。
しかも最後は頭まで洗ってくれた。
ゴシゴシ。
シャワー。
髪を洗われる。
俺は全裸。
目を閉じる。
頭を洗ってもらう。
……。
なんだ、この安心感…。
途中から急激に、
実家の風呂みたいになってきた。
さっきまでジャカルタでエロいことを期待していた男が、
全裸で完全に身を任せている。
もう少し長く続いたら、
赤ちゃん返りして、
「このおっぱいを吸わせてくれ!」
まで言いそうだった。
あ、危ない…。
危うくジャカルタで第二の母を見つけるところだった。
垢すり終了。
身体はツルツル。
頭もスッキリ。
顔まできれい。
そして息子だけは、
まだ元気。
(`・ω・´)シャキーン
垢は落ちた。
煩悩は一切落ちなかった。
おばちゃんがニコッと笑う。
俺も笑う。
そしてなぜか少し名残惜しい。
いや待て。
俺は何をしに来た。
ここからが本番だ。
上階のマッサージルームへ移動すると、
今度は若い女性セラピストが来た。
可愛い。
若い。
細身。
ようやく俺の頭の中のBGMが戻ってきた。
そうそう!
これこれ!
俺が想像していたジャカルタはこっちだ。
ベッドにうつ伏せになる。
マッサージ開始。
普通に気持ちいい。
ただ。
……。
さっきのおばちゃん
うまかったな。
若い女性が背中を押す。
気持ちいい。
でも思う。
おばちゃんなら、ここもう一段入ってきたな。
やめろ!
比較するな。
若い女だぞ。
こっちは若い女だぞ。
なのに俺の身体には、
一階のおばちゃんの記憶が残っている。
そして何より、血行が良すぎる。
少し距離が近くなっただけで、
息子が即反応。
女性が気づいた。
ニヤッと笑う。
その顔が、
「私、上手いでしょ?」
と言っているように見えた。
待て!
勘違いするな!
これはお前一人の作品じゃない。
一階のおばちゃんとの共同制作だ。
前工程が完璧すぎたんだ。
完璧に仕上げられて渡された息子なんだ。
そして身体が過敏に反応するまま
ハンドジョブサービスへ。
ここはちゃんとエロい。
さっきまでのおばちゃんの記憶が、一瞬消える。
女性の手がゆっくり動く。
距離も近い。
香りも違う。
柔らかい声。
笑顔。
さすがにここまで来ると、
「おばちゃんの方が――」
とは思わない。
いや。
思うな!
集中しろ!
女性もこちらの反応を見て、少し得意そうな顔になる。
たぶん完全に、
自分の技術でここまで仕上げた
と思っている。
違う。
違うぞ!
お前はアンカーだ!
第一走者が強すぎた。
しかしアンカーも速かった。
最後はちゃんと仕上がり
早々にフィニッシュ。
若い女は最高だった。
普通なら、これで十分である。
サウナに入り、
垢すりされ、
若い女性にマッサージされ、
最後まで気持ちよく終わった。
何の不満がある。
なのに。
着替えながら、ふと思った。
もし受付で、
「もう一回、誰か指名しますか?」
と聞かれたら。
俺は誰を選ぶ?
さっきの若い女性か。
……。
少し考える。
いや。
垢すりのおばちゃん
もう一回いけますか?
自分でも驚いた。
Grand Imperial Spa。
エロい展開を期待して入った男が、
最後は若い美女の手でしっかり満足して帰る。
それだけなら、よくある夜だった。
だが店を出る頃、
俺がもう一度会いたくなっていた女は、
最初に全身をゴシゴシ洗ってくれたおばちゃんだった。
垢は落ちた。
性癖がひとつ増えた…。




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