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APPLE PEN ホーチミン
ホーチミン7区・フーミーフンの夜は、少し不思議だ。 中心地のようなギラギラ感はない。 でも、妙に整った街並みの奥に、 男のしょうもない期待だけが湿気みたいに残っている。 韓国料理屋、日本語の看板、静かな通り。 一見すると落ち着いたエリアなのに、 夜になると急に「知っている人だけが知っている扉」が出てくる。 その中にあるのが、APPLE PEN。 旧Queen Bee系とも言われていた、ホーチミン7区のマッサージ店である。 ※この記事は2025年時点の情報です。現在の営業状況や料金、サービス内容は変わっている可能性があります。 場所 APPLE PEN。 もう名前が軽い。 軽すぎる。 ペンパイナッポーアッポーペン。 わかっている。みんな思ったろ。 それ言っちゃったかって。そしてそれ古いって。 そう、分かっていてもピコ太郎こと古坂大魔王が世界を揺らした、あの謎の呪文が脳内で勝手に再生される。 もう10年くらい前の流行である。 だが、油断してはいけない。 名前はふざけている。 でも中身は、ホーチミン夜遊び界の古いフォルダに残っていたQueen Beeの

GENPASS 編集 八田
7月21日
![全部、夢のまま [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_a072990d0c3d4e168b96eebeb196ffcd~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_a072990d0c3d4e168b96eebeb196ffcd~mv2.webp)
![全部、夢のまま [最終話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_a072990d0c3d4e168b96eebeb196ffcd~mv2.png/v1/fill/w_292,h_219,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_a072990d0c3d4e168b96eebeb196ffcd~mv2.webp)
全部、夢のまま [最終話]
【最終話】 全部、夢のまま 前日、どこかに連れていくつもりはなかった。 夕方にロビーで会って、近くのカフェに入った。 観光でも、ディナーでもない時間だった。 ただ座っていた。 コーヒーを飲んだ。 何かを話したが、あとから何を話したか思い出せない種類の会話だった。 マニラのことを話した。 フィリピンの話をした。 何度来ても旅行者の目線しかないと俺が言うと、 「三好さんには永遠に旅行者の目線でいてほしい」とベラが言った。 「なぜ」と聞くと、 「そういう目で見られると、自分も少し違う場所に見える気がするから」と答えた。 それがこの4日間で一番正直な言葉だった。 「明日、何時のフライトですか」 「午後一番の便です」 彼女が少し笑った。 でも目は笑っていなかった。 それが何を意味しているか、俺にはわかっていた。 彼女が何を計算しているかも、察しはついていた。 「三好さん」 「ベラ」 彼女が止まった。 俺は軽く首を振った。 それだけで十分だった。 夜、ホテルの前で別れた。 「また明日」とは、どちらも言わなかった。 それが答えだった。 翌朝。 鏡の中に白いドレ

GENPASS 編集 三好
7月20日
![全部、夢のまま [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.webp)
![全部、夢のまま [第3話]](https://static.wixstatic.com/media/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.png/v1/fill/w_292,h_219,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/37d521_723e3ec2e715458f9c1bcc39060d71c0~mv2.webp)
全部、夢のまま [第3話]
【第3話】 帰りたくない 翌朝、LINEが来た。 「ベラでいいですよ」 俺は一言だけ返した。 「わかりました、ベラ」 昼前に「今日の予定は?」と彼女が聞いてきた。 仕事はない日だった。 「なければ一緒に出ませんか」と返した。 「どこへ」と来たので 「あなたが行ったことのない場所」と答えた。 「マニラで?」 「知ってます」 待ち合わせはホテルのロビーにした。 連れていったのはBlackbird。 アヤラ・トライアングル・ガーデンズの一角に立つ、 1937年建造の旧ニールソン空港ターミナルをそのまま使ったレストランだ。 マカティに来るたびに一度は入りたくなる場所がある。 アールデコの高い天井。 木のインテリアと丸窓。 窓の外に現代のマカティの高層ビル群が見える。 かつて滑走路だった場所に、今は高層ビルが並んでいる。 その対比が、この場所のすべてを語っていた。 スモークドサーモンのプレート₱750。 シンプルだが、素材が隠れていない。 食べることが目的じゃない。 空気を食べる場所だ。 かつて人々が出発し、帰ってきた場所。 この建物を設計した人間は、帰っ

GENPASS 編集 三好
7月19日
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